パレルモはシチリア州の州都。その他の街よりも大きい都市だけあって、シチリア島の食や文化の中心地だ。
にもかかわらず、シチリア島のその他の観光地、例えばシラクーサやタオルミーナに比べると外食代は安い。
シチリア島では主に観光客をターゲットにしているエリアでは総じて物価が高く、パレルモのように普通に地元民が住んでいる場所では物価が安い、ということのようだ。
というわけで、まずは・・・
クアトロカンティの建物内にある人気店でシチリア料理を食す
借りたアパートの兄ちゃんにオススメされた、クアトロカンティの建物内にあるBisso Bistrotという店にやってきた。
ここはクアトロカンティの建物内にあるので場所を間違えることはないが、店の看板はおそらくとなりの本屋、"LIBERIA DANTE"となっているので気をつけたい。
われわれが訪れた時間は一般的なシチリアの夕食時間よりもかなり早い時間だったにもかかわらず、店内は満席近い状態だった。
相席になるけどいいか？と言われて席につく。
中華圏を中心とするアジアでは相席は結構当たり前で私は苦手だが、
士林夜市（シーリンイエシー）の狭すぎるテーブルでフル相席
ヨーロッパで相席があり得るとはちょっと驚きだった。
ここで食べた料理は・・・
カリフラワーのコロッケ。
これはマイサン3才児に食べさせたかったのだったが食べなかった。
シチリア（イタリア）のレストランでは必ず付け出しにパンが出てきてしまうので、パンパンが大好物のマイサンは、どのレストランへ行ってもそれしか食べない・・・
あまりにパンパンうるさくて、相席になったイタリア人年配ご夫婦からもおすそ分けしてもらう始末。
シーフード系パスタ料理を2品頼んだのだったが、評判が高いだけあってとても美味しかったです。それから値段もリーズナブル。
パスタ料理一皿：7〜8ユーロくらい。
ちなみに同じものをシラクーサやタオルミーナで頼んだら12〜15ユーロくらいだ。
ところで少食家族のわれわれは、家族全員で前菜＋パスタ2品でお腹いっぱいなのだが、相席になったイタリア人年配ご夫婦は、前菜（アンティパスティ）にプリモのパスタ料理、セコンドの肉・魚料理、を一人一皿づつしっかり食べていた。これがイタリアの伝統か・・・
カロリーの高さは尋常ではないな。さすがにデザートまでは食べていなかったが。
食べ終わって店を出ると長い列ができていた。相当な人気店のようだ。
カーポの市場でシチリア家庭料理各種を
カーポの市場は、マッシモ劇場裏手のちょっと先にある、旧市街地の狭い路面に様々な店が出店する市場（メルカート）だ。
昼どきだったので、カーポ市場内のシチリアの代表的な家庭料理のお惣菜各種を売っているSit & Manciaという名の店で、ワインを飲みながら軽く昼食をとることにした。店内には多数の座席がある。
以下、この店で頼んだシチリアの惣菜各種。シチリアの惣菜というのは結構作り置きでも美味しく頂けるものが多い。
アランチーニにカリフラワーのフリッテレ（揚げもの）
実はこの店にはアランチーニは無かったのだが、「アランチーニないの？」と聞くと、OK!といって近くのアランチーニ屋から持ってきた。この辺のフレキシブルさはイタリアンな感じだ。
ナスを煮込んだ料理：カポナータ。
日本人の口にあう料理だ。お酒のつまみにしてもOK。しかも野菜だからなんとなく健康的。
ソーセージ＆仔牛のミラネーゼ風（ミラノ風カツレツ）の料理。そして黄色いピーマンの肉詰め。
シチリアがオリジナルなのかどうかはわからないが、日本のピーマン肉詰めは元は外来品（洋食メニュー）なのか・・・
どれも日本人の口に合いそうな料理ばかりでした。市場内ということもあって食材のクオリティが高いし値段もリーズナブル。
パレルモに行って地元家庭料理各種を楽しむなら大オススメの店です。
やはりシチリア名物のイワシのパスタを試さねば・・・
というわけで、滞在しているアパートから徒歩圏内でイワシのパスタ：パスタ・コン・サルデを出す店をわざわざ探してやってきたのが、Antica Osteriaという店だ。
イワシのパスタと、イカ墨スパゲッティを注文。なぜかマイサン3才児がイカ墨スパゲッティ好きなんだよね。
口の周りを真っ黒にして食べてる顔がカメラ映え。
パスタ・コン・サルデは（写真では美味しそうに見えないが）イワシの強い風味とたっぷりのフェンネルが絶妙にマッチしていてとても美味しいです。日本人好みの味。
それからこのレストランではピッツァ窯もあるらしく、シチリアに来て初めてピッツァを食べた。
アメリカ生活が長かった私にとってピッツァは「手で食べるもの」という認識だったが、シチリアでは皆フォークとナイフで食べてる・・・
ちょっとした発見だった。
なのでローラーの様なピッツァを切る道具で切り分けられていない。
味も美味しかったし、シチリア代表料理を様々トライしたい場合は良い店ではないでしょうか。
バッラロ市場でB級ストリートフード
前日カーポ市場へ行った我々だったが、アパート近くにあるバッラロ市場へも足を伸ばし、お土産を買うことにした。
同じパレルモ内のバッラロ市場もカーポ市場も基本的には変わらない。なので時間に余裕がなければ2つ行く必要はないかもしれない。バッラロ市場の方がかなり規模が大きいようだ。
パレルモの市場で売っているものはシラクーサの市場に比べるとやはり値段がリーズナブル。
庶民向け、ということなのだろうか。
ここで我々は、パレルモのB級グルメと言われる料理を探す。
内臓サンドイッチこと「パニーノ・コン・ミルツァ」という料理だ。
朝早すぎたせいか、フードスタンドはまだまだ開業していない。適当に買い物しつつぶらぶらしていると、内臓サンドイッチではないが、違うB級グルメ、パネッレを出す屋台に出くわす。
パネッレというのはひよこ豆のペーストを平らに揚げた料理だ。これをパンに挟んでサンドイッチにして食べる。
パンに揚げ物を挟んでそれだけ。（ソースなし）
なので蛋白な味を想像していたが、揚げたナスを一緒に挟んだせいか、とてもジューシーでおいしかった。
パンに挟んだジューシーな野菜天ぷらって感じ？これは日本人にとっても普通に「美味しい」と言える料理です。
ただし油の量はスゴかったが。
さらに市場をぶらぶらしていると、内臓サンドイッチの看板を出す屋台でおっちゃんが準備を始めた。
家族揃って眺めていると、おっちゃんが「来い来い」と手招きしている。すぐに用意してくれるらしい。
まだパンが無いらしく、関係者なのか関係ないのか近くにいた暇してそうなおっちゃんがどこかの店でパンを入手しに行った。
なので一般的な内臓サンドイッチの丸いパンでは無いものの、内臓サンドイッチ：パニーノ・コン・ミルツァの完成。
ムム、、これは・・・
私には駄目だ。
予想通りといえば予想通りだが、内臓風味そのまんまだ。
もともとモツ嫌いの私には駄目な代物だった。まあ、試すことが目的だったからいいか。
ポルトでも内臓料理で外したんだな。いつも「名物料理」と聞いて試して結局ダメなんだわ内臓系は。
名店カーザ・アレイショでタコの天ぷら＆タコご飯。とモツ煮込み。
というわけでシチリア島の州都パレルモの食を我々が体験できた分だけ紹介しましたが、普通の人々の生活が見られるパレルモでは、飾らないシチリアの食文化を体験する、という点でもおすすめです。
滞在場所は、旧市街地クワトロカンティ近辺なら、3つの市場や名の知られたレストランがエリアに多く、良いのではないでしょうか。
次はなんとなく立ち寄ったティレニア海に面する小さい町、Marina di Pattiにて最高のシーフード・・・
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世界を旅した旅行記をまとめたページ
シチリア旅行記事すべて
①青い海と7つの世界遺産。地中海に浮かぶ美食の島、シチリアへLCCで
②シニア度高くて安全。ギリシャ統治時代の古都シラクーサとオルティージャ島
③シチリア島が凝縮されたグルメの都：シラクーサの食＆おすすめレストラン
④ヴァル・ディ・ノートの小さな街、ノート（Noto）におやつを食べに行く
⑤ヴァル・ディ・ノートの坂とチョコレートの街、モディカ（Modica）
⑥街の景観に息を呑む！ヴァル・ディ・ノートの代表的な街、ラグーサ（Ragusa）へ
⑦ヴァル・ディ・ノートの陶器細工と階段（スカーラ）の街、カルタジローネ
⑧シチリア島のド真ん中。標高948メートルにある平和な山の街、エンナ
⑨ダークでエキゾチックな雰囲気と、大都市ならではの若いエナジーに溢れたシチリアの州都、パレルモ
⑩シチリア名物料理からB級料理まで、いろいろ楽しめるパレルモの食
⑪ティレニア海に面する小さい街、マリーナ・ディ・パティで極上シーフード
⑫安心・安全・清潔な観光地タオルミーナ
⑬セレブな保養地タオルミーナでチープで庶民的な食を
シチリア島でレンタカーを借りドライブした体験（トラブル含む）をシェアします｜シチリア旅行記レンタカー編①
シチリア島でレンタカーをドライブ中、トラブル発生！｜シチリア旅行記番外レンタカー編②
