名店カーザ・アレイショでタコの天ぷら&タコご飯
ワインセラーでポートワインを試飲
大人気店:Cervejaria Brasao Aliadosでフランセジーニャにありつく
日本のカステラの原型?
郊外の素朴なポルトガルレストラン、Cervejaria Galizaで素朴なポルトガル料理
ポルトでは、ポルト名物「フランセジーニャ」を食べたいと思っていた。
食パンに、何十にも重ねられた肉とハム、そしてこってりしたチーズを加えてギュウギュウにプレスし、さらにトマトソースもかけちゃう、という日々のジム通い努力を一気に無駄にする高カロリー&高コレステロールな一品。
シントラ旅行時のガイドさんに、ポルトでフランセジーニャのおすすめの店はどこか、と聞いたらリベルダーデ広場の近くにある"Cervejaria Brasao Aliados"が良いと教えてもらっていた。
このガイドさんには、リスボン近郊の海辺の都市・カスカイスで魚市場に隣接する最高に美味いレストランに連れて行ってもらったが、彼はかつてテレビ局で働いていたという話で、ポルトの美味しい店など取材で回ったことがあるんだそうだ。
一方、ポルトで宿泊したホテルアパートの管理人の兄ちゃんが「ポルトの事なら何でも来てくれ」と言うんで、妻が一応フランセジーニャのオススメの店はどこか、と聞くと、同じく"Cervejaria Brasao Aliados"が良い、とのご返答。
フランセジーニャを食す店は決まった。さっそくポルトに到着した昼メシはこの店に行く。
だが・・・
満席で入れなかった。
我々が住むドバイでは満席でレストランに入れない、などという事はまずあり得ない。久しぶりに味わう人口密度が高い感覚。
どうもこのレストランは人気店のようだ。
週末だったので次の日も混み合うことが予想され、機転を利かせた妻が次の日の昼食に予約を入れる。
そしてしょうがないので他のレストランを探すのだったが、リベルダーデ広場近辺のレストランは、良さそうなところはどこも満席で「数時間待ち」と言われ、かといってマクドナルドやハードロックカフェ、何処にでもありそうなサンドイッチ屋には入る気にならず、結局、見た目しょぼい、お客さんも少ない、かつZomatoの評価も中のやや下、という湿っぽい感じのポルトガル料理店に入ってみる。
名前すらも忘れてしまったこのレストランにて、シンプルなポルトガル料理、旅行中何度も食べてるバカリャウ・コロッケと、イワシを揚げたやつ、そしてトマトリゾットの様なものを注文。
まったく期待しない、やっつけランチだったのだが・・・
これがけっこう普通に美味しかった。(まあ我々の「おいしい」のハードルはそれほど高くは無いのだが。)
しかもグラスワインが1ユーロちょっとでオシャレな店の3〜5分の1の価格。
このなんとも垢抜けないレストランを経験したことで・・・
ポルトガルのレストランは人気店ではないレストランでも普通にレベル高い
という事実を発見。
または、どこで食べても「日本人の口に合っている」と言うべきか。
それから、今回前述のポルトガル人ガイドさんに教えてもらった「美味しい店」は、結構日本のガイドブックに乗っている店も多く、日本人旅行者にとってはガイドブックに載っている店にそのまま行けば良い、ということも発見だった。
というのも以前イタリア(ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィア)に行ったときには、とにかくガイドブックに載っている店は観光客をナメているのかパスタがフニャフニャだったりでイマイチだった。
逆に日本や英語のガイドブックには載っていない、地元の人に教えてもらったレストランの方が圧倒的に美味しい、という事を体験していた。
ローマの食:イタ飯ファイル パート1
フィレンツェの食:イタ飯ファイル パート2
ヴェネツィアの食:イタ飯ファイル パート3
ポルトガルではガイドブックの取材班が優秀なのか、それほど選択肢が無いのか、ガイドブックに載っている店に行けば美味しい料理が食べられる様だ。
タコの天ぷらカーザ・アレイショ
この店は前述のガイドさんにも勧められたが、日本のガイドブックにも載っている店だ。
カーザ・アレイショのシグネチャー・ディッシュはこれ。
タコの天ぷらとタコご飯。
うまい。
でも日本人にとっては特別びっくりはしない味かな。
そしてもう一品頼んだのはコレ。
ポルト風モツ煮込み。
ポルト伝統の料理だとガイドブックで見たので、誰でも美味しく食べられるものなのだろうと予想して注文したのだが・・・
これは失敗だった。
結構大きくぶった切りにした内臓がごろごろ入っていて、それほどモツ好きではない私にはとても食べられる代物ではなかった。かなりクセのある一品。
この有名店カーザ・アレイショ(Casa Aleixo)は、観光の中心地からはちょっと離れたカンパーニャ駅近くにある。
レストランではカード支払いができなかったため、200メートルほど離れたATMにキャッシュを引き出しに行くハメに。
まわりを観察すると、夜はあまり人気のないエリアで、近所に開業しているのは酔っ払いが多くいるバーのみ。
ATMマシーンに行くと、私の前に操作していたおっさんは酔っ払ってカード忘れていくし(声かけてカードは持って行ったんだが、何やら様子が怪しかった)、外でウーバーを待っている間にガラの悪そうなおっさんに声かけられるなど(まあ声かけられた内容は普通の会話なんだけど)、あまり良い雰囲気のする場所ではありませんでした。参考まで。
ポルトと言えばポートワイン
ドウロ川上流で作られたポートワインは川を下って、ポルトのヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアに集積するワインセラーにて貯蔵される。
われわれはそのワインセラーの1つ、CALEM(カレム)というメーカーで内部の見学と試飲をした。
ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアには60軒程度のワインセラーがあるらしいが、ここを選んだ理由は簡単。
前日乗ったホップオンバスのチケットに含まれていたからだ。
出されたポートワインは白と、ルビーという赤とはちょっと違うタイプのもの。
ブランデーで味付けされるという甘めのポートワインは、ドライなワインが好きな私の好みでは無いのだが、ここで試飲に出されたものは結構モノがいい様で、しつこい甘さではなく非常に美味だった。
買っていってもいいかな、とも思ったが、残念ながらランチを予約したCervejaria Brasao Aliadosに行く時間になってしまい、買い物をしているヒマはなかった。
ポルト名物フランセジーニャにありつく
前日来たが満席で入れなかったため、予約して出直して来たレストラン、Cervejaria Brasao Aliados。
人気店だけあって店の雰囲気も良い。Cervejaria Brasao Aliadosではビールのグラス(コップ)からしてオシャレさが漂う。
そしてねっとりしたチーズが糸を引く、ボリューム感タップリのフランセジーニャ。
写真だけでは伝わりませんが、かなりデカイです、これ。
フレンチ・フライ(フライドポテト)も一緒に頼むか聞かれましたが、カーボ容量とカロリーの高さが危ない領域なのでそれは止める。
本来は、残ったトマトソースにフライドポテトを漬けて食べるらしい。凄いカロリー。
味はこってり。で、うまい。
こちらの海老料理もこってり。で、うまいよ。
この店もそうだが、ポルトガルのレストランの名前によく付いているCervejariaというのは、いわゆるビールを出す店、ビア・レストランのことなんだそうだ。
というわけでビールに合うこってり味なのだろうか・・・
ここまで何日もポルトガル料理を食して思ったのだが、ポルトガル料理は、高い店、安い店、どこで食べても奇をてらった感が無く、シーフードの味をよく知っている日本人にはびっくりするような味ではなく素朴だが、何を食べても外すことはなく美味しい。
シンプルで素朴。そして素材の味を活かした料理、といったところか。味付けは比較的優しい味付けが多いと感じた。
そしてガイドブックの店でも安心して美味しく頂ける。
日本のカステラはポルトガルから
私はあまり日本のカステラは好きではない。だがカステラのルーツだというパンデローはねっとりしてそうで美味しそう。
そんなわけでカフェでパンデローを物色したが、たまたま入ったカフェではパンデローは無い、という。
しょうがなく他に気になったお菓子を「これは何?」と聞くと「ただのケーキだ」という回答。
とりあえず食べて見ると・・・
これが日本のカステラにそっくりの味だった。パンデローでは無いようだが。
ベレン(リスボン)のパステル・デ・ナタ(エッグタルト)もそうだったが、ポルトガルでは卵をふんだんに使ったお菓子が多いようだ。卵をふんだんに使ってスポンジケーキの様に作ったものが日本のカステラの原型、ということなのだろうか。
旅行のシメは素朴なポルトガル料理で
最後の食事はポルトの最新の食スポットだという、観光エリアからはちょっと離れた"Bom Sucesso Market"という場所にやって来た。リスボンのタイムアウト・マーケットにも似たフードコートタイプの食のスポットだ。
この近辺まで来ると、世界遺産的な町並みは無くなり、普通のヨーロッパの都市、という趣。
Bom Sucesso Marketは、観光客向けというよりは、普通にポルトに住んでいる人たちが食事に来ている場所のようだ。
だが、出店している店は、インターナショナル・クイジーヌという感じで、残念ながら「ポルトガル料理」を感じさせる店がない・・・
そんなところ、前述のガイドさんが教えてくれた店が近くにある、と妻が言う。
そこで家族3人歩いてやって来たのが"Cervejaria Galiza"という店。ロケーションからして地元感漂う店だ。
まず注文しようとすると、ちょっと待て、と言う。
英語を話せるスタッフを呼んでくるらしい。
どうも英語を話せるスタッフが1人しかいないようだ。他で行った店はすべて英語で問題なかったが、ここはあまり観光客が来ることを想定していないらしい。
ここで頼んだのは、スタンダードなポルトガル料理であろう、バカリャウ・コロッケを含む揚げ物各種とポルトガルビールのスーパーボック。
値段からしてグラスワインと予想して妻が注文したドウロ原産ワインは瓶で出てきた。太っ腹。
そしてシンプルにオリーブオイルと酢に漬けて玉ねぎを添えたタコのマリネ。
シンプルなポルトガル料理:メインにイカ焼きとアンコウ&海老のリゾット。
イカの焼き加減がいい塩梅。
どれもシンプルかつ素朴だが美味しい。なんかこう、家庭料理という感じで、日本の地元の美味しい居酒屋に入っている感じ。
そんな素朴さがポルトガル料理の良いところなのだ、と実感しました。
最後に。ポルトガルではイワシの缶詰が有名で、街中や空港で見かけるこの遊園地のような外観のお店はイワシの缶詰屋さんです。
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世界を旅した旅行記をまとめたページ
ポルトガル旅行(リスボン&ポルト)記事すべて
ポルトガルの旅その1: 丘とシーフードの街リスボン
ポルトガルの旅その2:リスボン旧市街地とベレム地区&食
ポルトガルの旅その3:シントラからカスカイスへ行って海鮮料理
ポルトガルの旅その4:リスボン・アルファマ地区とロシオ広場のクリスマス市
ポルトガルの旅その5:ポルト①世界遺産の街並み
ポルトガルの旅その6:ポルト②ドウロ川クルーズ&カイス・ダ・リベイラ
ポルトガルの旅その7:ポルトのメシ