どんなビール?
ブランド(銘柄):Birra Peroni SRL (アサヒビール傘下)生産国・地域:ローマ/イタリア
メーカー:ペローニ
スタイル:ペイル・ラガー
アルコール度数:5.1%
イタリアのお酒と言えばワインだよね?
かつてイタリア旅行に行ってレストランに入ったときも、ワインは飲んだがビールを飲んでいるイタリア人はほとんどいなかった。イタリアではあまりビールを飲まないのだろうか。
ローマのパスタは本格アルデンテ&ローマ式ピッツァ:イタ飯ファイル①
トスカーナの食とワイン、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ:イタ飯ファイル②
ヴェネツィアの極上シーフードとイタリアで美味いものを食すコツ:イタ飯③
そんなイタリアだが、私が住んでいるドバイでも、酒屋やバーを含め、比較的どこでも飲めるイタリア産ビールがこのペローニだ。ペローニ以外の イタリア産ビールは見たことがない。
最近知ったのだが、この緑の瓶に白いラベル/赤文字のPeroni Nastro Azzurro(ペローニ・ナストロアズーロ)は、いわゆるペローニ・ビールの上位、 プレミア版にあたるらしい。
だが少なくともここドバイでは、赤いラベルの普通のペローニ・ビールというのは見たことがない。店に置いてあるのは、必ずこのプレミアムという立ち位置のペローニ・ナストロアズーロだけだ。
んで、このペローニ(・ナストロアズーロ)。
数あるペイル・ラガービールの中では私の好きなビールの1つだ。
ところで、このブログでは時々ビールのレビューを書いているのだが、大企業による大量生産ペイル・ラガーのレビューというのは、車のレビューで言ってみれば、軽自動車のレビューをしている感じ?
なんかこう、 そもそもレビューする価値があるのかどうか・・・
などと言ってしまうと 身も蓋もないが、車にフェラーリやポルシェやロールス・ロイスなどレビューに値するハイ・パフォーマンス車があるように、ビール好きなら 英国伝統のエールビールとか、ドイツ系白ビールとか、ニューヨークのブルックリン・ラガー、ボストンのサミュエル・アダムスの 様な小さいブリュワリーで 醸造されるテイスティなラガービールとか、いわゆる地ビール的な、 そういったハイレベルなビール達こそ本来「レビューすべき」なのかもしれない。
だが何故か大量生産ビールばかりをレビューしてしまっている私・・・
ペローニ・ナストロアズーロを飲んでみた勝手な感想
イタリアと言えば何を思います?デザイン大国、ファッション先進国、高価なブランド品、ルネッサンス芸術家、情熱のオペラ、世界に名だたる食、長髪でカッコいいプロサッカー選手、美人すぎるローマ市長・・・
などなど非常に尖っているイメージだ。
ちなみに私の車はイタ車。
何が良いかって言えば、日本のメーカーではまずあり得ない洗練された、かつエロさを感じさせる魅惑のデザイン。そして「走る楽しみを追求する」というコンセプトを常に見失わないその姿勢・・・
だが信頼性と機能性、 生産性と効率性にはあまり気を使わない。(最近のはそんなに悪くないが)
そして走りはクセがあるが一旦ハマるとやめられない。そんな感じの魅力。
そこでこのペローニ。
イタリア語表記しかしていない瓶のラベルは、私の車の燃料ゲージが"Benzina"と書いてあるのと一緒で「イタリアンだ」というプライドを感じさせるのだが、グラスに注いだ時の泡はすぐ消えてしまうためセクシーさには欠ける。
全体的にこぢんまりとまとまっていて、格別な風味豊かさあるわけではなく、でも程よく苦味が効いていて、決してテイスティとは言わないが、クセは強くなく、冷やすとキリリと美味しく、何処で何の料理と一緒に飲んでも悪くない・・・
軽いビールだが、アメリカ大量生産ビールの様に軽さが気になるわけでもなく、そこそこハイレベルにまとまっていて結構いける・・・
どこから見ても及第点。
とにかくクセが無くて飲みやすい。こぢんまりとうまくまとまっているのだ。
そのバランスの良さが安心して飲める私の定番ラガービールの1つである理由なのだが、これはどうも私の中のイタリアのイメージに合っていない。
こぢんまりとまとまっていて、どんな場面にも対応する機能性があり、格別テイスティでもないが及第点レベルにテイスティでクセが無く、マジョリティーの要求を満たしてくれる・・・
なんかこう、アルファ・ロメオというよりはトヨタ・カムリ。
日本の居酒屋での おっさん達の「とりあえずビール!」にも対応できてしまう機能性だ。
そんなイタリアらしからぬ魅力を備えたビールがこのペローニ・ナストロアズーロなのだ。
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