2008/12/31

2008年もあと30分。

というわけでさくさくと今年の総括を。

本来ニューイヤーはジュメイラビーチで花火を見ながら祝う予定だったが、イスラエルのガザ空爆による被害でドバイ首長が新年のイベントをすべてキャンセル。よって我が家は静かな新年を迎えつつあります。

ところでアルジャジーラ(カタール本拠のニュース番組)は面白い。最近はイスラエルの空爆で、イスラエル、アメリカ、パレスチナ、はたまた人道団体(国連関係?ユニセフ?)の代表者が激論を交わしている。
それにしてもイスラエルとアメリカの対外政策はめちゃくちゃだ。こういう時は国連や人道団体の人が言うことは正しい。イスラエルはやりすぎだ。
一方、イスラエルとアメリカのスポークスマンが言うことは、この空爆は「ハマスのロケット攻撃に対する自己防衛」であり、空爆も軍事関連施設、関係者だけを狙ったものであってその「正確さはすばらしい」と自画自賛だ。民間人に多数の死者がでてるのによくこんなことを平然と言えるもんだ。こんなんだからイスラエルとアメリカは嫌われるのだ。ブッシュに靴を投げたくなる気持ちもわかるね。

というわけで混迷と激動の2008年も終わり2009年はさらに混迷しそうな勢いですが、もともとフツーの人とは違うカンジ〜な人生を送ってきてしまった私としましては"There are things money can't buy"をモットーに楽しく生きて行こうと思っております。

ところで7月からはじめたこのブログ、たったの9回しか更新しませんでした。はたして読者がいるのか不明ですが来年(20分後)はもっとがんばって更新します!

2008/12/29

ぜんかいブログの解毒剤として。

前回「報道ステーション」のドバイ崩壊の根拠があまりにショボかったので‥‥ ついつい反論してしまったが今回はその解毒剤として。

ドバイ不動産バブルは崩壊するでしょう。(というかもうしてると言うべきか?どの時点で崩壊と言うべきかわからん。不動産売買件数は圧倒的に減ってるが市場に出ている価格はそれほど下がってないし、レントはあいかわらずバカ高い。)
工事やプロジェクトの中止/延期で母国へ帰国する工事関係者は増えていて日系建設企業でも例外では無いようだ。ほんの2、3ヶ月前には「日本の建設関係の人がさらに増えている」という話を聞いていたから、不動産/建設セクターの冷え込みっぷりはかなり急激だったようだ。

で、私が勝手に予想するに‥‥
おそらく世界一高いビル「バージュ・ドバイ(Burj Dubai)」や09年9月完成予定のメトロは完成させるでしょう。(当然完成予定は遅れると思うがそれはドバイではあたりまえだ。) そりゃ〜世界一を更新した今になって廃墟&空きビルで放置するわけにはいかんでしょう、やっぱり。ただ完成しても実際入居するつもりで買った人間などほとんどいないだろうから、完成してもしなくても結果としては"空きビル''だ。

きっとエミレーツ・ロード沿いの「ドバイランド(Dubai Land)」関連の計画はかなりスケールダウンすると思う。「アジア・アジア」などホテル52棟と地下ショッピングモールを建設する予定だったBawadi地区などはスケールダウンどころか建設じたいしないんじゃなかろうか?これが2010年完成予定だったなんて今となっては夢のような話だ。パームデイラもおそらくマスタープラン通りに完成する事はなし‥‥ 
ドバイランドのオフプラン物件(計画の段階で売る物件)は2006、07年に盛んに売り出していたが、その時点でもうすでに異常な値段の高さだった。だからそこで買ってしまった投機家は今後、損を覚悟で転売するか、またそのプランが早く完成するのを祈って待つかの厳しい選択を強いられそうだ。

ところで見方を変えれば近年のドバイ不動産が異常だっただけでこれから普通に戻るという考えもできるかも。どう考えてもドバイランドの物件の値段がNYやロンドン、パリ郊外の値段と同等なのはおかしかった。だってドバイですよ。砂埃かぶってますよ。砂の荒野ですよ〜‥‥

まぁ、ドバイの不動産バブルは崩壊する。ということにして‥‥

ポイントは「ドバイ不動産バブルの崩壊」が=「ドバイ経済完全崩壊」になるのだろうか?という部分。

自分が思うにそれはない。
基本的にドバイを支えているのは「観光」「物流ハブ」「金融」で、この中でも「物流ハブ」としてはその立地や経済特区政策によって磐石の地位を築いている。法人税、所得税が無いのも永遠の強みだ。(タックス無しが永遠かどうかはわからん。)
観光、金融は一時打撃を受けるだろうがいずれ復活すると思う。ドバイがキャッシュ(liquidity)不足でもアブダビはめっちゃ金持ってる。いざとなったらアブダビが助けるというのが大方の予想だ。

不動産は政策転換が必要でしょう。投機マネーを集めるために高級物件ばかり造って、ここで生活する普通の人々が買える物件が無い、結果空き家だらけ。という今の状況はおかしい。

ところで日本のマスコミがよく取り上げる「ドバイ完全崩壊論」は見方がワン・ディメンショナルだと思う。しかも圧倒的に悲観的だ。ヤバいのは世界中どこも一緒なのだからもうちょっと人々に希望を持たせるような報道はできないんだろうか?

「不況→マスコミが悲観する→金持ってる人も使わなくなる→経済活動がさらに滞る→さらに不況→さらにマスコミが‥‥」
とくに日本はマスコミの影響が強いから‥‥
ちょっとはアラブの楽観主義を見習ってほしいもんです。先日もArabianBusiness.comで「ドバイの不動産価格は3、4ヶ月で上昇する」と断言した投資会社の幹部の記事が載っていて、返信コメントで総攻撃されていた。アラブには日本人ばりに用心深くて慎重な人間が必要ということかも‥‥

2008/12/23

報道ステーションやりすぎ。

遅ればせながら報道ステーションが12月17日に放映した『ドバイ・崩れ始めた未来都市』をyoutubeで見た。んで、感想‥‥

なんでこう日本の民放はヤラせっつーか、こじつけっつーか事をさも一大事のように報道するのだろうか?はっきり言って深い取材がなされたとは思えない。一時期ドバイを賞賛する本は中身が無くても売れてた時があったが(そんなに前ではないが‥‥)、今度はドバイ熱が覚めやらぬ前にドバイ崩壊ネタで注目を集めよう、視聴率を上げよう、という魂胆がみえみえだ。もしそういう魂胆でないとするなら報道番組の取材能力の弱さにあきれてしまう。正直言って報道ステーションは私の中で圧倒的に株を下げた。

覚えている範囲でたとえば‥‥

おそらくカラマかサトワ地区の空き家になったVilla群を「あ〜酷い」と言っていたが、再開発にために立ち退かせたのは最近の事で、5年10年放置されているわけではないのだからこれを取り上げて崩壊というのはおかしい。

それからJBR(Jumeirah Beach Residence)。7000戸完売してるが入居は10%だけ、といって誰もいないビルとエリアを放映してゴーストタウンと言っていたが、JBRは投機家が転売目的で入居させずに空にしているビルが少なくとも4棟あり、JBRやドバイ・マリーナの入居が無いのは景気が良い時からそうであって景気が悪くなったのとは関係が無い。JBRの入居が進んでいる部分は人もいるし店もオープンしている。しかも今でもそのエリアの家賃(レント)はその価値以上に高い。レントが高値を維持している事実を無視して崩壊にこじつけるんでは説得力が無い。投機家が貸出さないのとレントが高くて入れないのがJBRに人がいない理由なのだ。

そして労働者。過酷な建設労働者の実態はドバイが発展を謳歌している時からの問題で、なんで彼らの生活環境の悪さが「ドバイの崩壊」に繋がるのかさっぱり???だ。低所得労働者が文句を言うのは以前からのことで、ドバイが絶頂だった時にはちょっとした暴動も起きている。

とは言ったものの‥‥
ドバイにも世界不況の波が来て特にクレジット・クランチによるキャッシュ不足が深刻なのは事実のようだ。とくにそれによって資金繰りが難しくなった不動産、建設セクターは従業員解雇も進んでいる。しかしながら報道ステーションの内容には全く説得力が無い。とりあえずドバイの負の部分を列挙して「崩壊」にこじつけた。という印象だった。しかもこれらの負の部分は今に始まったことではない。

そしてもっとややこしいのは‥‥
日本人はテレビの影響をまともに受け過ぎだ。私の所にも「ドバイは崩壊したみたいだけど仕事大丈夫?」といった感じでドバイにいる人間は皆不幸になったかのような勢いだ。おーきなお世話です。ドバイもアメリカやヨーロッパ、日本と同じように、同じレベルで不景気なんですよ。
民放のヤラセっぷりにはあきれてしまう。影響力があるのだから、その分責任ある報道をすべきだ。

いっぽうでNHKのニュース番組でやっていた「沸騰都市ドバイ」がもはや沸騰ではなくなった、という趣旨の報道は的を得ていた。株価の低迷と、ドバイの不動産市場の歪んだ構造に焦点をあてる報道のやり方は正しいと思う。

私自身はドバイの不動産バブルが崩壊するのは良い事だと思う。報道ステーションの内容で1つだけ良かったのは政府関連のアドバイザーらしき人物が「なんでも世界一を目指してやってきたドバイのやり方は意味が無い」と言っていた部分だ。まったくもっておっしゃる通りです。そのやり方で過剰な投機マネーが流入した。これからは実際に住む人間のことを考えた開発に転換すべきだと思う。

このへんでグリーディーな投機家にはちょっと損をしてもらって、実際にここドバイで暮らしビジネスをする人々に余計なコストがかからないようになればベリーグッドだと思う。

2008/12/18

世界不況のあおりで在UAEのフィリピン人約3000人が職を失った

17日のGulf Newsより。

Global crisis robs Filipinos of 3,000 jobs in UAE

特に不動産業界、設計等、やはり建設関連業界はかなり打撃を受けてるようだ。フィリピン人といえば基本的にレセプションや秘書等、会社の末端で働く人が多いから、こういった人々から解雇が進んでいるのだろう。まぁフィリピン人に限らず、イギリス人中心のオンラインフォーラムでも解雇の話題が上がっているから、ここ数年発展を謳歌してきたUAEでもついに世界不況の波にのまれてきた感じだ。

こんな折にUAE政府は、ビザ申請の際に家族をサポートするための条件である給与の額をAED4000/月からAED10000に引き上げるという。(住居が供給される場合はAED8000)
4000から10000とは随分なストレッチだが、さっそくインド人、アジア人を中心とした中低所得者層からは不満が出ているようだ。AED10000は日本円で約25万円〜30万円だから一見条件を上げ過ぎのような気もする。しかしながらUAE政府の言い分もわからないでもない。

ドバイでは一番狭くて安い賃貸物件でもAED60000/年間程度するから単純に住居費がAED5000/月だ。そこに光熱費がプラス。それから車は必需品だからレンタカーで月2000Dhs‥‥
税無しのUAEとはいえ、家族を養うには実際問題としてAED10000では足りないというのが実情だ。やはり住居費(家賃)の高さが問題だろう。不動産売買価格は下降し始めたがレントは今現在まだまだ下がっていない。やはりドバイが健全な街として再出発するために、この辺でがつんと不況に直面して膿を出し、それからエンドユーザー・フレンドリーな都市として再出発してくれると期待したい。

ところでこのAED10000という基準。日本人駐在員でこれより安い給料ということはあり得ないと思うが、現地採用にとっては微妙な額だ。場合によっては現地採用は家族をビザ・サポートできない、ということになってしまう。とは言っても相対的にその他の都市(ニューヨークやロンドン等)に比べてドバイ現地採用の給与は高めのはずだから(しかもタックス無し)、企業としてもドバイだけ高く設定とはいかないだろう。

ヴィザにしてもUAEは豊かな国としては珍しく外国人に寛容な国だ。基本的に雇用されればヴィザはおりる。アメリカなどでグリーン・カードに到達するまで莫大な弁護士費用とテンポラリー・ヴィザで社会の底辺で何年も頑張らなければいけないのとは大違いだ。
しかしながら不況のあおりでUAEも何かと軌道修正が必要になってきたということだろう。なにしろここは王制だから決まったら実行は早い。王様の賢明な政治力に期待したい。

2008/12/12

ドバイ不動産価格はピークをむかえ、下降へ。

実際ドバイに住んでいると、この国の経済情勢がどうなっているのか客観的に判断するのはなかなか難しい。なにしろ先進国にあるような経済の状態を表すような指標がないからだ。'ガルフ・ニュース'、'Emirates Business24/7'といった良く見かける新聞はある程度国の検閲・影響が入っていそうなので国にとってヤバそうなことは記事にならなさそうだからだ。とくに最近のEmirates Businessは大手不動産企業の代表者に毎日入れ替わりでインタビューする特集があり、どの代表者も2009年も見通しは明るい、といった論調でかえってあやしい‥‥と思ってしまう。

こんな時に参考になるのは外資の銀行等が出すドバイに関するレポートとイギリス系新聞のドバイに関する記事だ。ドバイの新聞だけ見ているとまったくお目にかからないが、実際ドバイの物件価格は今年の9月から下降に入っているというのが多くの意見だ。(これもドバイには指標がないので独自のリサーチによるのだろう。)

やや過激なコラムでは、ドバイの不動産価格はどこまで下がってボトムはどこか?ってなことをすでにお題にしている新聞もある。最近見た中では最高価格時の30%まで下がるのでは?と言ってるコラムニストがいた。たとえば日本円で最高時1億円だった物件が3千万。私はバブル崩壊以降社会に出た人間なので日本のバブル崩壊時はどうだったか、不動産価格のことまでは知らないが、ここまで下がったらお見事な崩壊っぷりだろう。

これだけ見事な崩壊ぶりを予想するのにも理由がある。
まず近年のドバイの不動産業界を支えてきたのはエンド・ユーザー(実際住む予定の人)がプロパティを購入したからではなく、投機家が転売目的で買ったからだ。しかもドバイ不動産売買の主流は日本やアメリカのように完成した物件を買うのではなく、図面や模型の段階(オフプラン)で購入し、10〜30%支払った段階で転売して利益を上げるという方法だった。このスキームについてはまた次の機会に書きたいと思うが、問題は30%ペイメントを終えたが転売できなくなり、しかも残りの70%を払う能力が無いという部分だ。

そう、一般日本人だったら1億円の物件購入だったら1億円の出所の見通しを立ててから購入しそうだが、ここで購入した投機家(ロシア人、イラン人、インド・パキ人等が多いらしい。もちろんアラブ人も多いだろう。)はおそらくそういう買い方をしない。例えば1億円の予算があったら、30%払った段階でさっさと転売するつもりだから1億の物件を3、4件買っただろう。当然転売できなければ問題だ。契約上のこりの70%を払わなければならない。銀行ももはや金を貸さなくなってしまっているし、貸してしまった分の回収の方が心配だろう。

なんかこれはアメリカのクレジット・クランチと状況が似てますね。アメリカのクレジットカードは月に使った分の何パーセントかを支払えばいいから、どんどん月々の借金が増えて国を挙げてのクレジット・クランチに陥ってしまった。日本のように使った分月々勝手に銀行から引き落とされるシステムだったらよかったのにねぇ。 (まぁ、このシステムをクレジット・カードと言っているのは不思議だが。どっちかというと月末決済デビット・カード?)

いずれにしろ、不動産バブルが崩壊してもしなくてもしばらく経済の低迷はつづきそうだが、これによって不動産価格や物価が下がり、エンドユーザーにとって住みやすい街になっていくのではないかと期待します。

2008/12/04

ナヒール (Nakheel) 雨漏りと今後のドバイ不動産業界展望

パームジュメイラ、ザ・ワールド等、巨大プロジェクトで有名なドバイの政府系不動産ディベロッパー "Nakheel"(ナヒール)はオフィスもゴージャスなことで有名だ。ドバイは観光地にしてはけっこう見所が無いので知人が来ると結構ここへ連れて来たりする。


2002年の外国人への不動産売買解放(フリーホールドエリアのみ)以来、一大不動産投資ブームにわいたドバイ不動産業界の中で常に中心的役割を担ってきたナヒールだが、最近は500人の雇用者削減や、パームデイラの工事停止のウワサが流れるなどさすがに世界不況の波はここにも押し寄せているようだ。

今日はそんなナヒールで朝から物件リセールの仕事があった。
最近はドバイではめずらしく連日雨が降っていて、今日も朝から激しく雨が降っていた。そんなこんなで早朝ナヒールの事務所に到着すると‥‥

仮設リセール・オフィスだったテントが雨で倒壊。
ナヒール職員がせっせとコピー機、書類等をとなりのカスタマーセンターへ移動していた。
なのできょうのリセール手続きはカスタマーセンターではじめる。ところがそこでものすごい豪雨が始まり‥‥

カスタマーセンター壮絶な雨漏り‥‥

不動産ディベロッパーの事務所がこんなんでいいんだろうか?この会社が造る物件は大丈夫か?などと思ってしまうがこんなことはめずらしいのでナヒールの職員もみんな出てきて楽しそうだ。

なんてお気楽な人たちなんだ‥‥
ところでインターネットでたまたまこんな記事を見つけた。
やっぱり「砂上の楼閣」だった ドバイ不動産開発バブルの崩壊」

ここでは「あっけなくバブルが崩壊した」とか「エミレーツ航空をアブダビへ譲渡するという記事が連日新聞紙上をにぎわせている」とか断言してるが、そんな記事を地元の新聞で見たこと無いし、不動産バブルはいずれ崩壊しそうな気はするがいまのところ「あっけなく崩壊した」には至ってないのでかなりテキトーな記事のようだが、僕個人の感触としてはドバイの経済もかなりヤバメにはなってるようだ。

とくに最近、とある下請けディベロッパーの財務担当者と話をしたが、銀行がもはやは金を貸さないためかなりのキャッシュ不足だと言っていた。いままでは物件の模型や絵だけで投資家ががんがん物件を買っていくような異常な金余り状態だったが、これからはそうもいかないだろう。
景気のいいときは銀行もかなりゆる〜い査定で個人ローン等で金を貸していたようだからクレジットクランチもかなり深刻なようだ。さらにユーロが弱くなったことでそういった個人ローンで借りた金を本国に送金したりするやからも増えてるらしい。

とりあえず今後の行方は目が放せません。

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