最近のバイク増加とドバイ飲食業界

 最近ドバイの町中を運転していて感じることがある・・・

以前に比べやたらとバイクが多いのだ。

夏真っ盛りのドバイでは気温50度近くに上がることも多く、夏はレジャーでバイクに乗るなどあり得ず、真夏にバイク乗りを見ることなど殆ど無かった。

だが今年はバイクがやたらと多い。

というのもレストランからのデリバリー・バイク(出前のバイク)が今年はやたらと増えたのだ。そして今までのようにレストランに所属したデリバリーバイクが増えたのみではなく、デリバリー専門業者というのが登場したのがその原因の様だ。

レストランからのデリバリー・バイク(出前のバイク)

ドバイレストラン(飲食ビジネス)事情


ドバイのレストランに行くと、結構お客さん少なくスカスカ、これでよく営業していけるなぁと思うことがよくある。
UAEではビジネスに対する法人税はないが結構家賃は高い。(VAT=付加価値税は2018年より導入予定。)

ドバイ/UAEでVAT(付加価値税)導入が発表された

人件費はある程度安いが、あまりにもお客さんが入っていないとちゃん営業していけるのか心配になる。

さらにドバイでは、お酒が出るレストランというのは「お酒を扱う」ライセンスを持つホテルに入居しているレストランに限られ、普通の町中の飲食店はお酒を振る舞えないため「お客さんがお酒を飲むことによって客単価を上げる」という安易な儲け方ができない。

当然のことながら、レストランビジネスでは調理する手間のかからないお酒で儲けられれば効率がよい。

そんなドバイの飲食業界において、誰もが知っている人気店は別にして、昔からコストを抑えて成功する1つの戦略として挙げられるのは、店舗は小さめにしてスタッフも最小、店への集客はそれほど力を入れず、デリバリーを主要なビジネスに育てる、というものだ。

完全車社会のドバイでは、ちょっと近所に行くにも車に乗るケースが多く、デリバリー(出前)の需要も大きい。
シンガポールなどと同様に夫婦共に働いている人々も多いので、シンガポールの様にレジデンスにホーカーセンター(フードコート)のようなものが隣接していないドバイでは、デリバリーのニーズも多いと思う。

とは言っても、デリバリー戦略もけっこう大変なところがあって、例えばデリバリーバイクやデリバリー社用車を用意するのみならず、低所得労働者はそもそもUAEの運転免許証を持っていないことも多いため従業員に免許を取らせないといけない。そしてせっかく免許取得をサポートしてあげたのに、その免許取得を利用して直ちに他社に移ってしまった、というのはよくある苦労話だ。

デリバリー専用ビジネスがレストラン業界をブーストするか


そんな中、食事のデリバリーを専門に行う業者が現れ始めた。

これによって今まではデリバリーをしていなかったレストランがこれらの業者を使うようになったことで、私の家族にとっても様々なレストランから出前を頼むことが可能になった。

代表選手はオーストラリア発というDeliveroo(デリバルー)と、さいきん親会社がなにかと逆風下にあるUberEats(ウーバーイーツ)の2社だ。

この2社は結構評判も良い。

今までのドバイの出前は、オーダーした後何時に来るかわからない、といった状況も多々あったが、これらの会社はオーダー時点で何時頃にデリバリーされるかお知らせしてくれ、かつデリバリーがどの辺に来ているのかをリアルタイムで知らせてくれる。

空腹状態で待っているお客さんにとってみれば、非常に親切で便利なのだ。

レストランにとってみても、自前でデリバリー部隊を揃えなくてもデリバリーで収益を上げることができるのは大きなプラスだろう。

だがドバイの道路はいっそうデンジャラスに


ドバイの運転が荒くて危ないことは以前にも書いた。

例えば、

  • 主要道路は片道7車線位あるが、追い越し車線を圧倒的な遅さでマイペースで走るおっさん
  • 車線の線上を走るケララ出身の人々(数年前に行ったケララでは皆この走りをしていた) 
  • 本来追い越され車線である車線を高級スポーツカーで爆走する兄ちゃん 
  • ウィンカーを出さずに(そもそも使い方を知らない)車線変更するタクシー 
  • 脇道から本線に車が来ていることも確認せずに侵入してくる不注意者
  • 前に赤信号が見えているのに、全力疾走で追い抜き一つ前に無理やり入ろうとするあわてん坊や

などなど。ドバイの道路には危険がいっぱいなのだ。

わたしもドバイに10年住んでいるが、軽くぶつけられるなど過去に4回事故に遭っている。すべてマイナーで済んではいるが。

そんな不注意なドバイバーが多い中、隙間にはいって進もうとするバイクはドバイの道では非常に危ない。すでにバイクが絡んだ自動車事故の話が新聞などでよく目につくようになった。

特に道路インフラが整っていて相対的にハイスピードで走るドバイの道においては、うだるような強烈な暑さの中、バイクを運転するのも命がけなのだ。


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