2016/03/31

再生可能エネルギーの街、マスダールシティの今

ドバイ政府の主導で電気自動車普及のための充電所設置が行われている事は前回のコラム、「ドバイで電気自動車は普及するのか。ついでに中国車は?」で書いたばかりだが、UAE(アラブ首長国連邦)のグリーンエネルギー、再生エネルギーへの関心の高さを最も感じさせるプロジェクトといえば、何と言ってもアブダビのマスダール・シティ(Masdar City、مدينة مصدر)だ。

ドバイもアブダビも、再生可能エネルギーや「サステイナブル」という言葉に関連した事業には高い関心があるが、これは日本のように環境/エコ/省エネが原因で関心があるわけではない。
製造業がほぼ皆無なUAEでは、大気汚染もないし、自前でオイルが出るのでそもそも安くて豊富なエネルギーが手に入る。

というわけで、どちらかと言えばいずれ限りのある原油資源を大事に使うため(自前の商品を無駄に使わないため)に代替エネルギーへの関心が高い、という意味合いが強い。

ところで、この地域で再生可能エネルギーと言ったらまずは太陽光発電だろう。ドバイ/アブダビ/UAEでは、雨もほとんど降らず毎日晴天な上、太陽の日差しは暴力的に強いので、世界で最も太陽光発電には向いている地域ではないかと思う。

もし一戸建ての屋根にソーラーパネルを設置できるのであれば、一家で使うかなりの電気がそれで賄えるのではないかと思う。

 

写真はマスダールシティのマスタープラン模型。写真左側のソーラー発電施設によってエリア内の電気を賄う計画だ。

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今回、たまたまマスダールシティに行く用事があったので、印象を書きたいと思う。

再生可能エネルギーの街、マスダールシティ


マスダールシティは、太陽光発電を中心とした「再生可能エネルギーのみで街を運営する」というコンセプトに基づき開発中のアブダビ政府のプロジェクトで、アブダビ空港のすぐ隣に位置している。マスダールはアブダビ政府傘下の会社だ。

当初の予定では2010年にすでに全体が完成しているはずが、2016年現在完成しているのはマスダール社自身で開発したフェイズ1のみ。確か記憶が正しけれは全部でフェイズ6まであったと思う。

計画では、6平方キロメートルのエリアに20 Billion USドル程度の予算を見込んでいたのだが、リーマンショックや思ったよりも投資が集まらないことからか、結局完成予定は当初の2010年から2015年→2030年と先送りされている。

ドバイを始めUAEでは、面白そうな計画が持ち上がるとそれを実行に移す速度がとても早い。日本とは真逆だ。
まあ、これは税金を使っているわけではないから国民から不満が出ない、独裁政治だから王様がやりたければすぐに実行に移される、など理由はあるだろう。

企画立案から実行に移すのは非常に早いが、結果的にはうまくいっていないプロジェクトも当然ある。このマスダールシティも結構苦戦している様子だ。

マスダール・シティのフェイズ1内は、PRTと呼ばれる交通システムの駅を中心に、10棟程度のオフィス/居住複合ビルディングから成り立っている。施設内にはシーメンス社を始めとする企業やMasdar Instituteという教育機関が入居しており、再生可能エネルギー関連の研究/開発が行われているらしい。

 


だが活気はいまいち。


人がいない。


いない・・・


いた!
でも清掃スタッフの人員の方が多い?

静かな環境で仕事や研究をしたい人にはもってこいの環境です。

施設内の電気はすべて、敷地内のはなれにある太陽光パネルと、ビルディング屋上に設置された太陽光パネルによる発電で賄われており、夜はその太陽光エネルギーを蓄電する、という方法で賄われているそうだ。

またエリア内の建築も、太陽光を避け、日陰を多く作るために建物同士の距離が近い。これはUAEでは珍しい建築スタイルだ。


コミュニティ内に風を送り込むためのウィンド・タワー。

未来の乗り物PRT


PRT = Personal rapid transitの略なんだそうだが、早い話が無人/自動運転の電気自動車だ。

今話題の自動運転車と違ってGPSで車のロケーションを制御するわけではなく、通路には磁石が埋め込まれていてその上を走行するらしい。今のところ駐車場とフェイズ1の間、決まった通路を行き来するだけだ。

残念ながら、今のところ開発が進んでいないマスダールシティでは、このPRTが今のところ最も目玉のアトラクションか。

充電中のPRT。

 


車内に入り、モニターのボタンを押して出発。



自動運転だが思ったよりも速度が速く、通路も広い。いずれ何台か平行して走ることを想定した広さなのだろうか。

 

写真ではレールのようになってるが、これはPRTがいつも同じ場所を走ることによるタイヤの跡です。

このPRTによって・・・

マスダールシティ内は車禁止。


のはずだったが・・・

もっとも人が多い中東シーメンスHQビルディングにはしっかり駐車場が併設されていました。
シーメンスに出てってもらいたくないからか、利便性優先で「エコ」のコンセプトには若干のブレが見られるようです。

というわけで、まだまだ道半ば、かなり課題は多そうなマスダールシティ・プロジェクトだが、非常に面白く、かつ時代にマッチしたコンセプトであるので、ゆっくりながらも今後の展開を楽しみにしたいと思います。



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2016/03/17

ドバイで電気自動車は普及するのか。ついでに中国車は?

今年(2016年)に入ってから私が住んでいるレジデンスの地下駐車場(併設されているホテル用の駐車場)に写真の様なエリアが設置された。

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しばらく何だろう、と思っていたのだが誰も利用している風ではない。

実はドバイ政府の「ドバイを世界一のスマートシティにする」というイニシアティブにより、ドバイの電気水道局であるDEWAの電気自動車用充電所が作られていることがわかった。
さしあたってドバイ市内で16箇所オープンしたらしいが、その内の一つがこれだった。今後段階的に100箇所まで増やすとの話だ。

アブダビの、太陽光エネルギーと再生可能エネルギーのハイブリッドで運営されるマスダールシティもそうだが、UAEでは限りある資源(石油やガス)を大事に消費する事を考えており、グリーンエネルギー関連事業にはかなり前から関心が高い。

だが車に関して言えば、実際にドバイで電気自動車が走っているのをほとんど見たことがない。
トヨタ・カムリのタクシーと、BMW i8が走っているのを見かけたが、いずれもハイブリッドだ。

Fisker Karma(フィスカー・カルマ)を見かけたことがあるが、すでに会社が破綻で中東では販売停止らしいし、アメリカ西海岸ではクールな日産・リーフは販売すらしていないと思う。注目のテスラ・モデルSも今のところアメリカからの並行モノしか入ってきていない。

代理店の電気自動車の販売体制自体、全く整っていない状態ではあるが、早速計画を進めてしまうのがさすが実行の早いドバイだ。

ドバイ政府では電気自動車を奨励するために、電気自動車専用レーン、ハイウェイの課金システム「サリク(Salik)」の無料化、電気料金の割引、などを計画しているらしい。

渋滞の酷い朝晩の通勤時間帯には電気自動車を持っていたら専用レーンは良さそうだ。

そんなドバイ王様の意向を受け、早速DEWAでは近く発売開始予定のルノー・Zoeを8台購入したらしい。

果たしてドバイで売れるだろうか


多くの電気自動車は、前述のルノー・Zoeもそうだが、日産・リーフも小型車だ。
ドバイではそのような小型車はまったく人気が無い。

ドバイで、世界の他のマーケットよりも売れている(シェアが大きい)車種と言えば、トヨタ・ランドクルーザー、プラド、ポルシエ・カイエン、ランドローバー・レンジローバー、三菱・パジェロ・・・

デカい車ばかり。

基本ガソリン代が安いので、大型SUVの利用者が非常に多い。他にオフロードや砂地に駐車する必要性や、運転が荒い中で運転する際の安全性、といったことも人気の理由だろう。

というわけで、今のところ売れそうだと思える電気自動車はテスラの新しいSUV、モデルXくらいだろうか。テスラ・モータース自体、まだドバイに進出してないが。

ガソリン車に税金をかけるくらいやらないと、なかなか普及しないんじゃなかろうか。

ドバイに中国車がやってきた


昨年、私の車をサービスに出すためにアルファロメオ代理店を訪れたところ、ショールームの半分がGACという得体の知れないメーカーの自動車に変わっていた。

日産・ティーダにそっくりなハッチバック・・・

中国車がいよいよ来たか。

だが新車でAED29,900/-。日本円で91万円。安い。

金持ちの国ドバイで安かろう悪かろうの中国車?と思うかもしれない。

だが当然ドバイでは金持ちばかりではないので、とにかく安く買いたい人をターゲットにしているのだろう。
今までこれらの層は50〜70%程度値段の高いトヨタ・ヤリス(日本ではヴィッツ)や同ランクの車を買っていたので、価格的には破格の安さだ。同じ価格にしたら絶対売れないだろうが。

他に中国車の需要があるかもしれない理由としては、ドバイでは会社が社員に車を支給する雇用契約になっていることが結構ある。
信頼性はないかもしれないが、社用車としては安価なことで結構ありがたいと思うビジネスオーナーもいるかもしれない。

GAC(広州汽車)の他にも去年あたりからドバイに進出した中国の自動車メーカーは、
BYD(比亜迪汽車)、Chery(奇瑞汽車) 、Changan(長安汽車) Geely(吉利汽車)、Dongfeng(東風汽車有限公司) 、Luxgen(納智捷汽車)、Great Wall(長城汽車) や商用車専用のKing Long(金龍客車)、と大挙して進出していた。

せっかくだから中東マーケット向けの車を紹介しよう。

 
BYD F3 - ひと昔前のカムリにそっくり。

 
Chery e5 - 日産アルティマにそっくり。

 
Cangan CS75 - いまいち真似しきれていないレンジローバー・イヴォーク?

 
Geely GC7 - ひと昔前のVWパサート?

とりあえず次の数年、中国車がドバイ市場でどの様なパフォーマンスをするのかお手並み拝見、という感じです。

2016/03/16

Looking at Nanking Massacre(南京大虐殺)as a Japanese

Recently, I was watching a movie channel on my cable TV. The next movie up was the Chinese movie called “The Flowers of War (2011)”.

It is about Nanking Massacre. OK...
Then start watching the film...

An hour later, I was absolutely feeling sick and almost threw up.

Why?

Because Japanese soldiers depicted in the film was absolutely horrendous monsters, and it's a same level as Daesh (ISIS) soldiers abducting teenage girls and raping them and killing them, or even worse.
Depicting our fellow ancestors like that simply makes me sick.

 
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At first, I thought it must be a propaganda movie by Chinese communist party. By promoting Japan as a horrible country, they can bring their people together against us, and using it as a political/diplomatic card and bargaining chip. They could easily hire Christian Bale for that propaganda role with their newfound money.

Then, I had another thought as well.
I felt like I had to study about the incident a little deeper.

Looking back, I remember Japanese school's text book says: “there was a Nanking Massacre while Japanese imperial army occupying Nanking (which was capital of China back then), and it was unfortunate what happened….” something like that, and there was no details about it. Textbook went on to another topic.

So basically, we (Japanese) do not know much about it. Even though this incident was viewed by the world as one of the most atrocious war crimes in the history.
Some even compare this to holocaust in Germany.

Why we, Japanese, do not know much about it? Or, why Japanese are not interested in looking into it?

It seems that the horrible massacre actually happened


First of all, I absolutely feel sorry for Chinese victims and people who lost their loved ones in such a horrific fashion.

After I have done some research on the internet and watched documentaries and films both in English and Japanese, I have no doubt that the large scale massacre have happened.

At the same time, I was very surprised that information in Japanese is limited considering we are actually a guilty party.
So without English understanding, it is understandable that many Japanese are quite ignorant about this incident.

Even though the War film is just an entertainment at the end of the day, here is the list of films I watched.

  • City of Life and Death (Nanking! Nanking!)
  • John Rabe
  • Nanking (2007)
and other documentaries and panel discussions.

And I would definitely like to watch "Nanking Hikisakareta Kioku” or English title: Torn Memories of Nanging"(南京 引き裂かれた記憶), by Tomokazu Takeda and Tamaki Matsuoka.
Because this film consists of interviews of Japanese imperial army veterans and surviving victims of the massacre in Nanking, China.
But it is very difficult to find and watch this documentary. Maybe because the film causes strong threat from Japanese nationalists.

Japanese media doesn't have guts to tackle with Nanking Massacre


I will put it plain and simple. Japanese journalism absolutely suck. Ever and forever. Especially large media companies.

By the way, none of above Nanking films are released in Japan. I thought Japan was decent democratic country with a freedom of expression. Seems not, in this case.

Nanking Massacre is kind of taboo topic somehow in Japan.
Above mentioned Ms. Tamaki Matsuoka is known activist who is actually a school teacher, not a journalist.

Now the most liberal and powerful newspaper, Asahi Shimbun, completely lost their credibility by fabricating the details of Comfort women issue, there seems no credible mass media to assess the facts of Nanking incident from Japan side.

Japanese politicians and bureaucrats have no balls to look at this issue for decades


Not surprising at all honesty...

I always hate some of Japanese politicians say "Nanking massacre victim of 300,000 that claimed by Chinese government is false statement".
OK. I don’t believe the communist China. Heck, Chinese people do not believe their government.
But come on, the issue is not there. If you kill 20 civilians, that is a massacre.

And I can’t believe there are handful of Japanese politicians who claim there is no such incident. Who vote for those axxholes?

And the Ministry of Foreign affairs of Japan...

Members of Ministry are consists of the graduates of Tokyo university which is most prestigious and top university in Japan. They are elite on the desk, but absolutely horrendous on negotiations.

Look at comfort woman issue with South Korea.

It was horrible incident that young girls sold by their parents because of poverty, and became prostitutes when they grow up, then end up working in brothels (indirectly) managed by Japanese imperial army.
But how can you possibly allow this incident become ‘Sex Slave’ issue??? I absolutely blame the Ministry of Foreign Affairs of Japan, and of course Asahi Shimbun.

There is a common proverb in Japan: "Putting cover on something smells”(臭いものには蓋をする). Well, which means in Japan "if you find the issue, just pretend not to see it".
Recent Toshiba and Olympus accounting scandals very well shows this mentality.

Japanese leaders are all this mentality for more than 70 years. They should have interviewed army personnel while they are alive, and they should have documented what really had happened.

Since they do not act quicker, issue become larger and also complicated, because of the propaganda from the opposite government, and also fabricated facts from various sources are all mixed up.

Same goes for comfort woman issue as well.

Now generations later, we, who do not know the war, feel like we are blamed for what may or may not happened in the long past.

Japanese veterans will bring their memory to their tombs with them


And there is another thoughts on Japanese mentality.
Japanese usually bring their secrets to their tombs with them. That’s our culture.

There is no salvation by confession of sin. That makes more difficult for later generations to find the truth.

Recently, maybe just a little bit of success by Abenomics and the fact that more foreigners visiting Japan, Japanese are more confident overall lately.

But to show some leaderships in the world, we Japanese have to have the guts to look at the inconvenient truth as well.

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2016/03/14

ドバイ・中東進出を考える人のためのイスラム教入門②

このコラムは前回のドバイ・中東進出を考える人のためのイスラム教入門①からの続きです。

女性の服装


中東でも特にGCC諸国(アラビア半島諸国)の女性達は、「アバヤ」という真っ黒なマントのような服装で全身を覆っていることがよく知られていると思う。

コーランの(24章:Surah An-Nur 30 & 31)によると、

Tell the believing men to reduce (some) of their vision and guard their private parts. That is purer for them. indeed, Allah is Acquainted with what you do.
(出典:Al-Quran-Al-Karim by Zaheen Fatima Baig)

と「女性に対してエロい視線をあまり向けないように、神は見ているから」と男性信者に説き、次のヴァースにて

And tell the believing women to reduce (some) of their vision and guard their private parts and not display their adornment except that which (ordinarily) appears thereof and to draw their head covers over their chests and not display their adornment (i.e. beauty) except to their husbands, their fathers….
(出典:Al-Quran-Al-Karim by Zaheen Fatima Baig)

と、「女性は身内以外の前では体の美しい部分を見せないようベールで覆うように(男が女に)言いなさい」としている。

これがイスラムの女性が暑い中でも外では体を覆う理由の原点だ。

中東は(おそらくヒスパニックと同じで)人種の分岐点である場所に位置しているので、エキゾチックな美人が多い。隠してしまうとは非常にもったいない・・・

だが南アジアと、中東&北アフリカ(MENAと総称する)の男達は基本的にエロい。「実物の女性よりもヴァーチャルの女性が好き」などとBBCドキュメンタリーで放映されてしまった日本人男性とはえらい違いだ。

UAE男性は比較的大人でジェントルマンであるが、周辺の発展途上イスラム教国から来る労働者の男たちははっきり言ってヤバイ人間もいるから気をつけた方が良い。

これらの国では、

結婚してない女性が家族ではない男性と2人でいる=不謹慎な女=レイプして構わない=その結果死んでも構わない(と、アッラーは考えている)

というとんでもない思考の男も結構多い。
生まれ育った環境によっては、その思考が普通という地域も結構あるのだ。

特にドバイではこれらの男に日本人女性がナンパされるケースも多いが、その場合はコーランの24章30節を読んであげましょう。”Indeed, Allah is Acquainted with what you do. 「なるほど神はあなたのやっていることを知っている」”と。
彼らは圧倒的に神に畏敬の念を抱いていますので。

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ゲイ禁止


最近ドバイモールで女装した英国人男性が逮捕される、というニュースがありました。

この英国人男性は「これは自分の普段着で、入国の際にも同じ格好をしていて何も言われなかったのに、街中で逮捕されるのはおかしい」と言っているそうだ。

ふむ。確かにおっしゃる通りです。

そう言えば10年ほど前に、生前のマイケル・ジャクソンがアバヤを着てイブン・バトゥータ・モールの女性トイレに入ったことで逮捕された、なんて事件もあったっけ。

そこでコーランでは、7: Surah Al Araf 80からホモセクシャルに対する記述がある。

And [We had sent] Lot when he said to his people, "Do you commit such immorality as no one has preceded you with from among the worlds?
Indeed, you approach men with desire, instead of women. Rather, you are a transgressing people."

(出典:quran.com)

「あなた以前に誰も行わなかった醜いことを実行するのか?」「それは欲望のために女性の代わりに男を求める。あなたは逸脱した人間だ。」

そしてその2節後には、

And We rained upon them a rain [of stones]. Then see how was the end of the criminals.
(出典:quran.com)

「そして我々は石の雨を降らせてやった。犯罪人の最後がどのようなものであったかを見るがよい。」

と悪名高き「石打ちの刑」らしき一節が出てくる。怖い・・・

この辺の節だけ読んでいると、これらがゲイの人たちを指しているのか、またはチャイルドモレスターのような類いの人を指しているのかは、私にはよく分からない。ただし少からずとも、これによってゲイを寛容しない慣習があるのも確かだ。

今となっては、性同一性障害は幸か不幸か生まれ持った特性の1つという理解であり、そういう人々の人権を守ろう、というのが世界的な大きな流れだ。

だがコーランに書いちゃってある以上、イスラム教の人たちに理解を求めることは非常に難しい。

そんなわけで、マツコデラックスや美輪明宏はそのまんまの姿でドバイを訪れることはできなさそうだ。

妻4人までOK


世界の男たちが最も羨ましいと思うこのヴァース。
実はコーランの中では単に神が「4人までなら結婚していいよ」と言っているわけではない。

And if you fear that you will not deal justly with the orphan girls, then marry those that please you of [other] women, two or three or four.
(出典:quran.com)

「孤児の女児たちに公正を守れないと恐れるなら、あなたが好ましいと思う、2人、3人、4人の妻と結婚しなさい。」

非常にわかりにくいヴァースであるが、当時は女児というのは生まれても祝福されないケースが多く、これらの女児は砂漠に捨てられるというケースも多々あったらしい。そういった状況を打開するのに妻4人OKという考えが役立ったとBBCドキュメンタリーでは解説していた。

その当時は女性の人権を守るには結婚が必要な時代だった、ということだろう。

ただし今はどうだろう。多くの国では結婚しているしていないに限らず女性の人権は確保されているし、現代において「妻4人OK」は時代遅れな感じがしますよね。
今となっては複数女性と結婚したい金持ちエロおっさんの願望を叶える口実になっているだけの様な気がします。

でも現在では、1人の相手としか結婚しないのがムスリムであっても普通です。

多くのムスリムは平和主義


以上、コーランの中から我々と違うところばかりを取り出すと、怖さが先に来てしまうかもしれませんが、現代に住む多くのムスリムは、他の宗教、民族を尊重する平和な人々です。
当然石打ちの刑や公開処刑などやりませんし、間違った解釈でジハードを叫び無差別テロを起こす事はありません。

ところで最近話題のイスラム国ですが、通常この辺では彼らのことをダーイッシュと呼びます。通常のムスリムからしても、彼らは非常に特殊な思想を持った間違った人々、という考えです。
ですのでイスラム国=イスラム教の考え方、と捉えるのは間違っています。

ですが日本語で言う「イスラム国」という名称は、どう見ても「イスラムの代表選手」という感じで非常に誤解を生みやすい名前です。どうしたものかと思います。

ところでこのコーランが編纂されたのは7世紀。日本では聖徳太子や小野妹子の時代・・・

その時代の書物がそのままの言葉で現在に引き継がれ、それが生活の基盤となり、規律が今に引き継がれていること自体凄い事だと思います。
確かにコーランのRecitation(朗唱)は非常に美しく、人々を惹きつける何かがあったからこそ長い年月引き継がれてきた、ということなのでしょう。

一方で、7世紀の常識に沿って書かれた書物の内容を、現代でも変更することはできない、という縛りもイスラム教ではない自分にとっては若干怖い気がします。過激派グループが勝手な解釈をし、さらにそれを「神が言っているから」と正当化してしまうからです。

というわけで毎晩ワインを飲みながらコーランを学ぶ私でした。神への冒涜ですかね?



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ドバイ・中東進出を考える人のためのイスラム教入門①

最近ドバイモールの紀伊国屋書店でコーラン(英訳付き)を買った。

このボリュームで100Dhs。(およそ3000円)

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冊子にはパキスタン製とある。パキスタン製品を買うのは生まれて初めてではなかろうか。

英語訳はかなりいい加減なのか詩的なのか理解するのはなかなか難しい。スペルミスも多々ある。それを差し引いてもこのボリュームはお値打ちだ。

ところで私はこれを読んでイスラム教に改宗しよう、などとは全く思っていない。無宗教であることに信念がありますので。

ちなみにドバイを含めこの地域の慣習として、「あなたの宗教は何ですか?」と聞かれたら、絶対に「無宗教です」と言ってはいけません。「神をも恐れぬ不届き者」と思われてしまいます。日本人で特に信仰が無いのであれば「仏教」と答えておけば良いでしょう。多かれ少なかれ日本人の生活は仏教に影響されていますので。

それではなんでまたコーランを読もうと思ったのかと言えば・・・

ドバイに来て早9年。
実に人口の90%が外国人移民のドバイでは、現地の慣習にとらわれすぎず、自分の文化を保持したままで普通に生活ができる。

それはそれで良いのだが。

英語で生活できてしまうのでアラビア語は必要ないし、現地の慣習についてより深い知識を得ようとはなかなかならない。

よってコーランを学ぶことによってアラビア語に親しみつつ、イスラム教の慣習を学んでみようと思ったわけだ。

ちなみに日本では一般的に「コーラン」と呼ぶが、実際の発音は「クルアーン」が近い。
英語では”Quran”だが、”Qu-Ran”と読むのではなくて”Qur- An”と読むと思えばわかりやすい。

というわけで、ドバイへ来た人から聞かれることの多い、主なムスリムの慣習について幾つか書いておこうと思う。

ユダヤ教、キリスト教、そしてイスラム教、神は一緒


テロなど物騒な事件を起こすイスラム過激派グループに対して軍を派遣する欧米のキリスト教国、という図式を見ると、普通の日本人にはキリスト教とイスラム教は全く相いれない宗教で、全く違うものだ、という印象を持つと思う。

ところが実はどちらの宗教も崇拝する神は一緒。

それは布袋さんと恵比寿さんは共に神です、というようなレベルではなく、「ゴッド」と「アッラー」は呼び名が違うだけで全く同じ神ということ。

だからアメリカ人がよく言う「オーマイ・ガー(ゴーッド)」は「オーマイ・アッラー」と言っても全く同じ。

イスラム教とキリスト教の関係を例えて言えば、ともに麻原彰晃を崇拝するオウム真理教とアレフの違いようなもの・・・

ほら、そんなに違わないでしょ?(例えが非常に悪いですが)

イスラム教ではイエスやアブラハムやモーゼを過去の預言者として認めていて、コーランにも彼ら(過去の預言者)に関する記述が出てきます。イスラム教ではムハンマドを「最後の預言者」としているだけで、決してイスラム教がキリスト教を否定しているわけではない。

そしてその事実はすべてのイスラム教徒が理解していることです。

なのでコーランの中には、「神を信じないものには厳しい罰が下される」というくだりが出てきますが、キリスト教信者やユダヤ教信者はたとえ彼らがイスラム教を信じてなくてもこれには該当しません。

ですが日本を始め東洋の、一神教ではない神の概念が若干違う人々、は「罰が下される」に該当してしまいます。厳密には。

豚肉は食べない


とんこつラーメンおいしいのに。

コーランの中(2: Surat Al Baqarah - 173)にこんなくだりがある。

He has only forbidden to you dead animals, blood, the flesh of swine, and that which has been dedicated to other than Allah.
(出典:Al-Quran-Al-Karim by Zaheen Fatima Baig)

「神は死んだ動物、血、豚肉、およびアッラー以外(邪教)に供えられたものを禁止する」

勝手な想像だが、豚肉にはウィルスや感染症の危険性があるので、禁止ということになったのだと思う。というか、そういう危険があるので「神(アッラー)が禁止した」ということだろう。

天邪鬼な私は「神(アッラー)がそこまで言うか?」と思ってしまうが・・・

随分生活の細かいとこまで、指示するのがイスラム教のアッラーだ。
他にはラマダン中のセックスは日が落ちて早めの時間ならやってもいい、という内容もあったと思う。そこまで神が決めるか?

豚肉の話に戻ると、コーランが書かれたのは7世紀。ずいぶん昔でその当時は豚肉を食べたことによる感染症も多かったのだろう。神の教えによって豚肉を食すことを禁止するのは、無知な人々が無用な疫病にかかったりするのを防ぐ効果があったのだろう。

だが今は衛生状況も7世紀とは雲泥の差。害が無いのであれば豚肉解禁でも良いのでは?
と個人的には思ってしまうが・・・

コーランを時代に合わせて書き換える、など到底出来る訳が無い(神聖なコーランに手を加えるなどできない)ので、イスラム教で永遠に豚肉が解禁されることは無さそうだ。

ムスリムにとっては豚肉に問題があるかどうかはどうでもよく、神が「ダメだ」と言ったらダメだからだ。

豚にとってはこれほどありがたい話はないだろう。

お酒もダメ。そしてギャンブルも


私がイスラム教に改宗など100%あり得ないのはこのためです。

コーラン(2: Surat Al Baqarah - 219)によると、

They ask you about wine and gambling. Say, “In them is great sin and (yet, some) benefits for people. But their sin is greater then their benefit”. And they ask you what they should spend. Say, “the excess (beyond needs).” Thus Allah makes clear to you the verses (of revelation) that you might give thought.
(出典:Al-Quran-Al-Karim by Zaheen Fatima Baig)

ここではワイン(お酒)とギャンブルに関して、「共に大罪だが、いくらかの人には利益がある。だが罪の方が利益よりも大きい。」(と神が言っている)としていて、「ある一定の人には利益がある」と言っているあたりが意外に理解があり、かつ何とも世俗的だ。豚肉と違い完全に「禁止」とは言っていない。

そこがムスリムでもお酒を飲む人が若干存在する理由だろうか。

ちなみにドバイへ持ち込む食品にアルコール成分が入っていると禁止かどうか、というのはよく聞かれるトピックだ。もちろんアルコールはダメなのだが、実は商材にアルコール成分が入っていなくてもダメなケースもある。

例えばスナック菓子のパッケージに「ビールのおつまみに!」なんて書いてあるのはダメだ。

ところで、同じイスラム教国でも政教分離が進んでいるトルコでは、レストランでビールやワインなど出すだけでなく、ビールの生産も行うなど飲酒文化がある。トルコのビール、エフェス(Efes)はヨーロッパ・ビルスナーの伝統を受け継ぐような味で結構ウマい。

>>トルコ旅行記「飛んでイスタンブール」

銀行の利子もダメ???


コーランの中には「利子、または高利貸し」について禁止する記述がある。

例えば 2: Surat Al-Baqarah 275には、

Those who consume interest cannot stand [on the Day of Resurrection] except as one stands who is being beaten by Satan into insanity. That is because they say, "Trade is [just] like interest." But Allah has permitted trade and has forbidden interest. So whoever has received an admonition from his Lord and desists may have what is past, and his affair rests with Allah . But whoever returns to [dealing in interest or usury] - those are the companions of the Fire; they will abide eternally therein.
(出典:quran.com)

抜粋すると、「高利を貪る者は、最後の審判の日に立ちあがることはできない。」「『商売は利子(高利貸し)のようなものだ』という人がいるが、神は商売は許し、利子(高利貸し)は禁止した。」など。

これに続く節で幾つか利子(高利)の禁止に関する事が書かれていて、これによってイスラム圏では基本的に利子というのは禁止ということになっている。
ということはフツーに考えて銀行業は罪ということになってしまうのだが。

実は意外にこの辺はフレキシブルだ。

普通の民間銀行では、中東拠点の銀行であっても普通に”Interest”(利子)という言葉を使うし、イスラム銀行では"Investment Return"(投資利益)という言い方で結局利子がつく。

ここでイスラム金融という言葉が出てくるわけだが、非常に簡単に説明すると、

普通の金融機関でお金の貸し借りがあると、「債務者は債権者(銀行)からお金を借り、債務者はそのお金で家を買う。そして債権者にお金を返す」という形をとる。

イスラム金融の場合は、「債務者は債権者(銀行)に家を買うことについて相談し、債務者と債権者との間の契約(Shareの保有関係)に基づき、債権者が家に投資して購入し債務者に対してリースする」という形。
なので家を銀行融資で買った場合、正式な不動産登記書類には家のオーナー=債権者、債務者は債権者からリースする、という内容が明記されます。

文章が長くなってきたのでパート②へ続きます。パート②では、女性、ゲイ、重婚など下世話なネタを・・・



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2016/03/10

Foster’s(フォスターズ・ラガー):禁酒の国で世界のビールレビュー

どんなビール?


ブランド(銘柄):Foster’s(フォスターズ・ラガー)
生産国・地域:オーストラリア
メーカー:Carlton & United Breweries (CUB)の監督によりどこかが醸造
ブランド発売年:1888年
スタイル:ペイルラガー
アルコール度数:4.9%

 
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ドバイのバーではフォスターズ・ラガー(ドラフト)を置いているところが多い。
なぜかと思っていたら、フォスターズは英国で2番目に売れている銘柄らしい。(1位はCarlingという銘柄なんだそうだ。)

よって英国人が比較的多いドバイのバーではフォスターズ・ラガーを結構置いている、ということなのだろう。(ドバイで人口の多いアラブ人、インド人はお酒を飲まない人が多いのでバーでにはそれほどいない)

私が住んでいるレジデンスの一階にもバーがあるが、そこでも置いている。
そしてハッピーアワーの一品だ。(ハッピーアワーとはバーなどで早い時間に特定のメニューが半額や安くなるサービスです。)

でももう一方のハッピーアワーの一品:ステラ・アルトワをいつも頼んでしまう私はフォスターズ・ラガーをほとんど飲んだことがない。

家置きのお酒は数ヶ月に一回、ウムアルカイワインという首長国のバラクーダ・ホテル併設の酒屋か、フジャイラ首長国にあるフジャイラセラーで買うのだが、フォスターズ・ラガーはバドワイザーなどアメリカの大衆向け銘柄と並んで買わない銘柄だ。

なぜ買わないかというと「オーストラリアのビール=大陸のビール=アメリカの大衆向けビール」という脈絡もない図式が頭の中で出来上がっていて「買いたい」という誘惑が無かったからだ。(でもオーストラリアではあまり飲まれていない銘柄らしい)

それが先日、たまたまフジャイラセラーでビール&ワインを買いだめしたところ、「500Dhs分を買ったおまけ」ということでフォスターズ・ラガーの6パックがついてきた。買い物は480Dhsくらいだったんだが「おまけ」とは気がきくじゃねーか。

よって飲んでみました。

フォスターズ・ラガー飲んでみた勝手な感想


かるっっ。うすっっ。そしてさっぱりっっ。「麦ジュース炭酸入り」かと思いました。

飲み口は、一応カツンと来るモルト感とピリリと炭酸が効いてくる感じです。でもコク全くなし。ヨーロッパのピルスナーに3割天然水入れました、みたいな軽さです。

そうだなあ、バドワイザーなんかのアメリカン大衆ビールに比べると、一応しっかりしたモルト感と甘みもあってはるかに美味しいです。

これはまさしく欧米のビジネスマンが平日のランチ時に飲んじゃうであろう飲み物です。
日本では信じられないかもしれませんが、欧米では平日のランチにビール飲んじゃっても平気な国が結構あります。

英国で2番目に売れているのは、英国人が水の代わりに頼むからじゃなかろうか。酒好きなマラソン選手の水分補給でも使えそうな軽さです。

ちなみに私がUAEで入手したものは、どこで醸造しているのかがわかりません。
缶には「Foster’s Brands Limited(英国)のライセンス貸与により、CUB PTY LTD(オーストラリア)の監督で醸造されています」とあるだけ。どの国で醸造されているのかは不明。

けっきょく結論としては、今後自分でお金を出してまで飲むことはなさそうな銘柄でした。「フォスターズ・ラガーしか置いてません」と言われたら飲みますが・・・

軽いビールが好きな人には向いているのではないでしょうか。
世界のビールレビュー

2016/03/07

悲観大国ニッポン - 将来を悲観する国民が問題なのだろうか?

悲観大国ニッポン 英語の情報収集が脱出のカギ


たまたま日経新聞電子版で「悲観大国ニッポン 英語の情報収集が脱出のカギ」というコラムを読んだ。

それによると、2015年の調査において「自分と家族の経済的な見通しについて、5年後の状況が良くなっているか」という問いに対し、将来良くなっていると考える日本人は2割以下で、調査した28か国中最低。表で紹介されている国民の自国に対する信頼度ランキングでも41%と最低だ。

出典:日経新聞電子版より
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自分が働いている会社に対する信頼度でもダントツで最下位らしい。
東日本大震災のゴタゴタを契機に、人々の政府や組織に対する信頼を低下させた結果だとしている。

そこでコラムでは世界の人々から見た日本企業への信頼度が高いことを挙げ、日本に対する信頼度が低いのは日本人自身の問題で、それは情報収集が日本語に偏っているためで、日本のメディアのネガティブな報道により視線が内向きかつ悲観的になってしまっていると指摘。
世界的に見て恵まれている日本は、英語で(海外から)発信された情報を見れば日本に対する印象も変わるだろう(=自国の将来に対してよく思う日本人が増えるだろう)としている。

本当にそんな単純な理論で片付けられる問題だろうか。
他の国ではもっと貧乏で恵まれていない国があるのだから、それと比べて今の日本をありがたいと思い、将来は明るいと思いなさい、という事ですか???

徐々に沈みつつある豪華客船のような国、日本

海外で20年近く住んでいる私から(エラそうに)言わせてもらおう。自分のブログだから。

英語メディアの報道を普通に読むことができても、やっぱり日本の将来は不安です。はっきり言って。
私の頭に浮かんだ日本の不安なところを一気に挙げてしまおう。

  • 日本のリーダー(政治家、大企業経営者、官僚)達の問題を先送りする慢性的な体質
  • ゾンビ産業に退出してもらって、新しい産業分野に力を入れるなど、痛みを伴うが早急にやるべき改革を政治家/官僚が断行できない
  • 大卒時点で公務員や大企業に入れば世界でも類を見ない「人生の安定」を手に入れられるが、それ以外は労働市場の流動性が乏しいことからチャンスの少ない人生を余儀なくされる
  • 学生が勉強しない日本の大学教育(子供には日本の大学だけには行ってほしくないと思ってます)
  • 国民保険制度は財源が乏しくなる一方だが、改革が始まる気配もない
  • 多分国民年金制度はこのまま続けられないだろうが、抜本的な改革が行われそうな雰囲気なし
  • 日本政府の赤字国債発行は永遠に続きそうだ
  • 将来的に消費税は10%以上になるかもしれない
  • 特に根拠もなく、未だに「今の日本は最高の国だ」と考える、人口ボリュームの大きなシニア世代
  • 圧倒的に弱腰で(というか足元見られてる感のある)、まったくダメな外交
  • 選挙によって国を変えよう、と考えない国民性(どうせ投票したところで変わらないよね、という最初から諦めムード)
  • 新たに当選した若手政治家はダメなやつだらけ(浪速のエリカ様、浮気イクメン議員など)

しまった・・・ 自分が朝日新聞のようになってしまった。
(ちなみに保身のために言っておくと、私は日本は憲法第9条を改正して国防軍を持つべきだと思うし、経済はどちらかと言えば規制の少ない新自由主義、道州制に賛成、と朝日新聞とは違うスタンスです。でも富の再配分は必要と思います。)

とりあえず何も考えずに列挙してみただけだが、結構出てきた・・・

もちろん上記は直ちに国が崩壊するような問題ではないものの、すでに多くの課題は10年以上前から問題視されきた問題なわけで・・・

5年後も同じ問題がやや大きな問題となって存在。10年後はさらに大きな問題となって存在。20年後も・・・30年後も・・・

と永遠に同じ問題を抱えながら、最後にはどうにもならなくなってガラガラポン。っていうのも冗談ではなくなりそう。

心配性だが臭いものには蓋をしがちな国民性

確かに日本人は世界の人々に比べ圧倒的に悲観的に物事を考える民族だと思います。
そして心配性であるが故、早めの改善を行う。というわけではない。特に国レベルの問題では。

その「悲観的状況」を甘んじて受け入れ、耐えてしまえる人が多い。
その国民性は、良い方向では東日本大震災の様な大惨事でも冷静を保てる(暴動や強盗が発生しない)事などあるが、悪い方向では庶民一人一人が声を上げないため、改革への活力が生まれない、ということがある。

例えば、若い人にとってはいずれもらえなくなるであろう国民年金だが、「ルールで決まっているから」ということで多くの人は払い続ける。よって抜本的な改革が必要であるにもかかわらず問題を抱えたまま続いてしまう。

日本以外で同様のケースだったら間違いなく誰も払わないよね。将来もらえない可能性が高いのに払ってるなんてバカだと思われるだろう。
もちろん払わないことは良くはないんだけど、誰も払わないことによって制度が続かないなら、その制度は「間違っているから改革しよう」となる。

誇れる日本の歴史と文化

確かに現在の日本は大国で、成熟した産業があるし、自動車や電子部品、産業機械など世界に誇れる産業が多くあり、世界で最も恵まれている国の1つであることは疑いようがない。

食やアニメなど独自の文化も花開いており、そういうところだけを英語の活字で読んだら、確かに冒頭の「英語の情報収集によって信頼回復」は言えなくもない。文化や産業といった分野では、自分たち日本人に自信と誇りを持つ国民も出てくるだろう。(安倍政権以降のテレ東の世界ネタの経済番組は良い例だ。日本礼賛のオンパレードで若干の気持ち悪さを感じますが。)

一方、私が住んでいるドバイ/UAE。もともと産業はオイルだけ。放っておいたら植物すら生えない。自国発の製造業はほぼ皆無。

でもなぜかUAEの方が10年後の状況が良くなっていると感じてしまう。
私が思うにそれは、国のビジョン、指導力、行動力の問題ではないだろうか。

例えばドバイでは、1980年代から資源の枯渇を想定して、その他の産業の育成を試みている。成功した例をあげれば、貿易のハブとしての機能、経済特区(フリーゾーン)を設置して外資を呼び込む事、その外資による不動産開発、税金が無い事を武器にした金融ハブ機能など。

本屋ではドバイの王様、モハメド・アル・マクトゥーム著作"My Vision"(ドバイの将来に関する王様のビジョンを書いた書籍)がベストセラーで常に目立つところに置いてあり、将来に対し指導者がどんなビジョンを持っているか知ることができる。

アブダビでは自然エネルギーの都市計画、マスダール・シティなど様々な試みを行う。
UAEでは革新的な技術への関心の高さと、それを可能にする法整備も早い。(革新的な技術自体は技術者の乏しいUAE自身からは中々出てこないのであるが)

国民にウケる政策だけではない。最近はオイル価格の下落に伴い財政収入の多角化が迫られていることから、早々にVATの導入を決めた。もちろん現時点では財源に余裕はあるが、将来を見越して早めに行動する。

もちろん全てがうまくいくわけではないが、ポイントは問題に対し真正面から向き合うのが早いこと、改革を実行するのが早い事、国民に向けてのビジョンが明確であることだろう。(独裁だということもプラスに働いているが。)

一方日本で閉塞感があるのは、将来良い方向に変わっていきそうな活力が、何かと保身に走る日本のリーダー(政治家&官僚)からは感じられないからではないだろうか。安倍政権は健闘していると思うが。

日本の指導者が将来に描くビジョンなどまったくわからないよね?

移民を受け入れて大国として続くのか、受け入れずに縮小していくのか。
高い税負担で社会保障を拡充した社会を作るのか、それともアメリカのように弱肉強食の社会になるのか。

方向性を決められず、中途半端でなあなあになっているうちに、気付いたらアメリカのような国(でもアメリカのようなイノベーションや活力はない)になっちゃったよね、という感じが今の方向性かな。あえて言えば。

若い富裕層が日本を脱出

ここ2年くらい、着実に日本の富裕層(特に若い世代の富裕層)の日本からの脱出、または脱出を模索する動きを日々ビジネスを行う中で感じます。マイナンバー制度導入が契機になっているのかもしれません。

「富裕層」を毛嫌う人の多くは、税金を払いたくない金持ちが海外に脱出している、と思うかもしれない。だが必ずしもそれだけではない。

日本の将来に不安を感じている若者で、なおかつ海外に出ても当面食べていける資産を持っている人、またはITなどオンラインを利用したビジネスで海外に出ても食っていける若者にとっては、日本以外の国へ移住することも普通に選択肢の1つとなりつつある、という事だろう。

それは日本が若者にとって魅力の無くなりつつある国、と見えることに間違いはない。



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2016/03/04

The Wealth Report 2016(富裕層レポート)を読み解く

皆さん、お金持ちになりたいですか?

お金持ちと言っても1億くらい持ってます、というレベルでは無くウルトラリッチの話。
一般的にUS 30 Millionドル以上(日本円でおよそ36億円以上)の資産を持つ金持ちの事をUHNWIs = Ultra High Net Worth Individuals(直訳すると超高い自己資本を持つ個人=超富裕層)と呼びます。

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富裕層リポート 2016

英国の不動産コンサルタント会社Night Frankが最近発行した”The Wealth Report 2016”(超富裕層をリサーチ対象にしたレポート)によると「ウルトラリッチ富裕層にとって重要な都市」として私が住んでいるドバイが5番目にランクされた。(この都市に関するレポートについては後述します。)

私個人的には・・・

富裕、金持ち、リッチ、などの響きに特別な関心はない。今まで生きてきた人生の価値観が違うからだ。
日本人の多くの庶民がそう考えているかもしれない。家族が健康でやりがいのある人生を送ればそれでいい、と。

でも金持ちになれるんだったら皆なるよね?

世の中では富裕層をターゲットにしたビジネスが花盛りだ。アベノミクスだって最も恩恵を受けているのは(大企業を含む)ウルトラリッチとその周りのビジネスだ。
世界の大きな流れでは、(おそらく)ロナルド・レーガンのレーガノミクス以来、富裕層への減税と規制緩和/市場経済の拡大によって実に多くの富裕層を世界中に生み出している。

だが金持ちがより金持ちになる一方、貧困層も増え、格差社会が深刻な問題となっている国も多い。

しかし今回は格差社会問題はさておき、超富裕層のみについて、世の中の超富裕層の動向を調査したThe Wealth Report 2016を読み解くことによって、今後の超富裕層の動きを見たいと思う。

過去10年、世界的な資産の流れ

レポートの中から、2005年から2015年までの10年間で、最も資産が入ってきた国と出て行った国々のデータの中から、面白そうなものをあげてみたい。
ここでの「対内投資」とは外国籍者がその国のローカル資産を保持している額、対外投資はその国の居住者が海外に保持している資産の額のことで、データは10年間の額の変化(資産流入/流出額の増加率)をパーセンテージで表したものだ。

中国
対内投資:500%
対外投資:1,471%

10年間で海外からの投資額は500%増加している。そして海外への投資はその3倍の1471%。中国政府が対外投資を推奨しているためか、共産主義体制を信用しない富裕層が資金を流出させているのか。
オフィシャルなデータに出ていない対外投資も相当数あるのではないだろうか。


英国(UK)
対内投資:71%
対外投資:19%

様々な法整備(主に税法の改正)によって、金持ちを呼び込む政策を取ってきた英国。イングランドのプレミアリーグ(サッカー)なんか見れば、有力チームのオーナーは多くが外国人富裕層で、海外から多くの資金が流入していることが非常にわかりやすい。


韓国
対内投資:72%
対外投資:600%

対内投資に比べ、圧倒的に海外への資産流出が増えた韓国はかなりイタイ。


タイ
対内投資:240%
対外投資:1,054%

日本からはリタイア後の移住先として人気の高いタイだが、過去10年は政治的不安からか、または金利政策で新興国への投資が引き上げられたためか、資産流出(海外への投資)も10倍に増えている。

他、アメリカ、香港、シンガポールなどは対内投資と対外投資の比率はトントン。

残念ながらレポートの中では。日本については言及すらされていない。言及するほどのことはなかった、ということか。

ただし日本の現在は、過去から続くややこしい税制を抜本的に改革することなく、消費税はアップ、マイナンバー制度の導入、ということで富裕層の資産は海外へ向いていくのではないだろうか。

富裕層にとって重要な都市

 「居住」「投資」「子供の教育」「ビジネスの成長」「ネットワーク」「レジャー」という観点から、超富裕層にとって重要とされる都市の2016年ランキングは以下です。
簡単に言えば、超富裕層が住む場所として選択している都市が以下です。

  1. ロンドン
  2. ニューヨーク
  3. シンガポール
  4. 香港
  5. ドバイ
  6. 上海
  7. パリ
  8. シドニー
  9. 北京
  10. ジェノヴァ

ここでも東京が入ってないのは寂しい限りですが、ドバイが上位にあることは私のビジネスにとっても重要です。

日本ではまだあまり馴染みが無いようですが、対外投資に対しドバイは税制面で非常に有利で、資産運用に最適な場所です。中東とは言ってもUAEは政治的に安定しており安全で、特にドバイでは先進国のシステムを導入しているため、日本人にとっても投資しやすい場所です。

 話変わって、ここでロンドンがニューヨークより上にランクされた理由の1つとして、2時間のフライトでアクセスできる圏内にどれだけUHNWI(超富裕層)が居住しているかを挙げています。現在、ニューヨーク:5600人、ロンドン:4800人のUHNWI(超富裕層)居住者がそれぞれいますが、2時間フライト圏内だと、ニューヨークの8300人に対し、ヨーロッパ各都市が近いロンドンは16000人にも上ります。

ロンドン・アイからの眺め

レポートでは今後10年の見通しとして「中国本土の都市の重要性が高まっていくであろう」としています。日本でも中国のUHNW(超富裕層)とその資金を呼び込む政策ができれば、ウルトラリッチに対する東京の価値も上がるかもしれません。(土地やマンションの価格も相当上がるでしょうが)

居住用不動産ホットスポット

レポートを通して、日本は非常に存在が薄い。(というか、全く記述がない)

ただし唯一「居住用不動産ホットスポット=今後、居住用不動産価格の上がりそうなエリア」として、ニューヨークのロウアー・イーストサイド、ロンドンのピムリコと共にあげられているのが、東京都千代田区。
2020年の東京オリンピック開催によるインフラ整備と海外からの投資に恩恵を受ける、とされている。他に中央区、港区も同様に注目とのこと。

東京でこれから家を買うなら千代田区、中央区、港区ですね。

富裕層が増えている国

最後に過去10年で最もUHNWI(超富裕層)の比率が増えた国、また2025年までの今後10年で比率が増えるであろうと予想されているトップ6をあげます。

2005年-2015年
  1. モンゴル:475%
  2. アゼルバイジャン:444%
  3. ベトナム:354%
  4. インドネシア:349%
  5. インド:340%
  6. 中国:330%

2015年-2025年(予想)
  1. スリランカ:140%
  2. ベトナム:140%(同率1位)
  3. メキシコ:131%
  4. モザンビーク:129%
  5. カンボジア:125%
  6. モンゴル:122%

一攫千金を夢見るならこれらの国に行くべきでしょう。ベトナムは日本人にとってはビジネスをやりやすい場所ではないでしょうか。富裕層向けビジネスにはチャンスがありそうです。



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2016/03/03

Stella Artois(ステラ・アルトワ)):禁酒の国で世界のビールレビュー

どんなビール?


ブランド(銘柄):Stella Artois(ステラ・アルトワ)
生産国・地域:ベルギー・ルーヴェン
メーカー:Anheuser-Busch inBev (AB InBev)
ブランド発売年:1926年
スタイル:ピルスナー
アルコール度数:5.0%

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私この銘柄、長らく”ステラ・アートイス”と呼んでました。
なるほど、フレンチ読みなんすね。ドバイのバーでは「ステラ」で通ってしまうので、

“ステラ・アートイスください。”

“Pardon?”

“だからステラ・アートイスください。”

“What?”

というやり取りをせずに済みました。

Anheuser-Busch inBev (AB InBev)は世界で最も大きなビール会社で、世界の実に25%のシェアを誇っている。
このステラを始め、ホーガルデンやレッフェなどのベルギービール、アメリカのバドワイザー、メキシコのコロナ、ブラジルのSkolなど、多くのベストセラー・グローバルブランドを傘下に置いている。

世界中ではAB InBevが醸造している、というだけで毛嫌いする人が結構います。そういう人は大体地ビールや小規模ブリュワリーのファンだからです。ブルックリン・ラガーとか。

私もそういうクチですが、何しろビール醸造したら逮捕されるであろうドバイでは地ビールなどありえません。

でも私、個人的に結構このステラ・アルトワをよく飲みます。
なぜかというと私が住んでるレジデンスの一階のバーでは、いつもステラがハッピーアワーの一品だから。(ハッピーアワーとはバーなどで早い時間に特定のメニューが半額や安くなるサービスです。)

ハッピー・アワーの生ビール(ドラフトビール)はステラかオーストラリアのフォスターなので、いまいちフォスターを頼む気にならない私はいつも惰性のステラ。日本の行きつけの居酒屋で「とりあえずビール」と言ってしまうのと同様の「とりあえずステラ」状態になってます。

ところで、ドバイには”Bergian Beer Cafe”というべルギービールを出す人気のバーがあり、そこではピルスナーのステラ、白ビールのホーガルデン(英語の発音ではホーガーデン)、エールビールのレッフェなどのビールが、ベルギー代表料理のムール貝のワイン蒸し、クロケット(コロッケ)やフライドポテトとともにいただけます。

ステラを飲んでみた勝手な感想

軽い苦味とホップの爽やかな香り(アロマ)があります。そして適度なキレがあって軽めのビールです。冷やして飲むと美味しい万人受けしそうなビールではないでしょうか。カラーは軽めのゴールデン。色から想像出来る味です。

深み/コクは無い、軽めの飲み口で適量の炭酸。ベルギーのクロケットやフライドポテトなど揚げ物に合いそうな味です。

ステラの匂いがスカンキー(スカンク臭、動物臭い)と言う人が結構いますが、私にはあまり気になりませんでした。それは私の飲んでいるステラが缶入りのものであるからか、私が毎日就寝時に飼い猫と枕をシェアしてることが原因か、わかりません。
(ステラの様にグリーンのボトルに入っているビールは日差しに当たる事でスカンキーになりやすいと言われています。)

特に特徴の無い味で、右にも左にも寄ってない中道派のビール。なので外しません。

UAEでは比較的どこの酒屋でも手に入るし安めなので、結構うちではハイネケンと並んで定番のストック・ビールになってます。別に好きなわけではないんだけど、毎日心地よく飲むにはこれでいい、という感じ。
世界のビールレビュー

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