2009/03/11

2009年に入ってからRERAが発表した新ルール

'RERA'とはドバイの'Real Estate Regulator Authority'のこと。ドバイの不動産関連全般を司る役所のことですが、ここから2009年以降発表された新しいルール(法律)等をまとめてみました。特に現在ドバイのオフプラン物件に投資している方、これから物件を購入しようとしている方などには有用な情報と思います。

なかなか法律を変えられない日本と違って、ここドバイでは法律はしょっちゅう変わります。最近もまた、Visit Visa(日本人は空港で押されるスタンプのみでOK)で滞在できる日数が60日から30日へと変更になりました。
RERAも例外でなく、急速に発展したことでトラブルが多発したドバイの不動産市場に対応すべく、次から次へと新法を発表してきましたが、今度は世界的クレジットクランチのあおりをうけて急速に冷え込んだことで多発しているトラブルに対処すべく新たな新法を発表したわけです。なにしろ仕事の遅いドバイ・アラブ人ですが、2009年に入ってからの新ルール発表の早さたるや凄まじいものがあります。

というわけで以下がドバイ不動産に関心のある投資家にダイレクトに影響するであろうと思われる、2009年以降にRERAが発表した新ルールです。


1)キャンセル料30%ルール

投資家が一旦契約した物件をキャンセルする場合、「30%をキャンセル料として取られ、払った分の70%は返ってくる」というのは2009年前からあった法律なのですが、オフプランで物件が売買されるドバイでは解釈の仕方で「30%」の意味合いが違います。(「オフプラン物件購入」とは、図面の時点で物件価格の10%程度を支払って物件を購入し、その後の工事の進み具合によってさらに10%、10%と支払っていくプランです。)
現在ドバイでは建設中の物件が多いので投資家の多くが20%〜40%の支払を終えた段階です。いままでの解釈では、「払ってしまった分の30%がキャンセル料」というのがコンセンサスだったのですが、今回のRERAの発表により「物件価格の30%がキャンセル料」ということに正式になりました。
要するに「キャンセルできないようにした。」ということですね。契約キャンセルの件で裁判所に申し立てている投機家はかなり多いらしいので彼らにはかなりの痛手でしょう。


"Name and Shame"

簡単に言うと質の悪いディベロッパーを名指しして発表します、ということ。その「質の悪い」とは、期限までに物件を完成させなかった、完成物件のクオリティーが悪い、投資家に契約書を発行しなかった、等々。
はたして期日までに物件を完成させたプロジェクトがここドバイにあっただろうか‥‥

まあ、それはさておき。たしかに質の悪い物件は多い。私も個人的にお進めしないディベロッパーはいくつかあるのでこれを公にすることは良いことだろう。ところでドバイのことだから発表をおそれたディベロッパーが政府の役人に裏金を‥‥ なんてことがあったりして。
契約書をもらわずに「図面だけの物件」に金払う投資家なんていたんですね!?ディベロッパーも問題ですけど投資家もねぇ。それだけバブルに浮かれてたんでしょうか。


3)ディベロッパーはa)建設予定の土地を100%所有していなければならない。b)工事が始まるまで20%以上投資家から集めてはいけない。

土地すらも持っていないディベロッパーが「図に書いた物件」を売ってたんですね。おそろしや。


4)レンタルインデックス発表

レンタルインデックスについてはこちら


5)メンテナンス・チャージを管理
今まではディベッロパーが家主からメンテナンス・チャージを好きなように取っていたのですが、これからはRERAが管理するようになります。


6)工事の進み具合を'Independent Progress Monitoring Report'として月々発表。

これを機会にドバイ不動産の明瞭性が進めば良いですね。

2009/03/01

ドバイ食品ミッション・海外貿易会議へ参加

今日のドバイの最高気温は34度。もう陽気はすっかり夏です。

ところで先週私はジェトロが主催するドバイ食品ミッションに参加させてもらった。基本的に参加者の皆様は日本の生鮮・加工食品の生産者の方々を中心に、ここ中東で日本の食材を流通させたいと考えている企業、または地方自治体の方々だ。

私はドバイ在住だが、日本の食材をドバイで売りたいという案件がいくつかあり、日本から来た皆様といっしょにドバイの「食」とその流通に関する場所を見て回った。ここドバイの食品流通分野で活躍する人々と知り合いになるだけでなく、日本のサプライヤーの皆様の話が聞けたこともあって非常に有意義な4日間を過ごしました。

さて、今回のミッションに参加していろいろ感じたことがありました。
まず、いろんな分野でドバイ・中東への日本企業の進出はおくれていますけど、日本の食品に関しては今回の食品ミッション、海外貿易会議、それに続くGulfood(ガルフード)展示会など農林水産省がバックアップするなどして、日本企業にとってはより参入しやすい環境が提供されています。食品のみならずぜひ他の分野でも国が積極的に海外進出を支援してほしいですね。

どころで、国がバックアップしてはいますが、まだまだ日本食品がここドバイで流通するには超えなければならないハードルがいくつもある、というのが参加している方々の多くの意見でした。

大きな問題の一つは流通コストの問題でしょう。エアーで運ばなければならない生鮮食品などはどうしても値段が高くなってしまう。在ドバイの方々にはおなじみだと思うが、スピニーズ(スーパー)で「おいしい」と銘打って販売している日本の果物等は近隣諸国のものに比べて5倍〜10倍の値段がしてしまう。さすがにどれだけ日本の果物がおいしくても、それから地元ローカルは金持ちが多いとはいってもこの値段では苦戦しているようだ。

海外貿易会議にて思ったことだが、「ドバイには金持ちが多いから美味しくて質の良いものだったら値段が高くても売れるはずだ」と考える日本の生産者サイドと、値段が高すぎてはビジネスとして成り立たないとする現地ディストリビューターとの温度差を感じた。それから(これは私の個人的な感想だが)ローカルアラブ人は食に対する関心があまり無く、健康志向も高くない上に、糖尿病が流行っていることからもわかるように偏食ぎみだ。しかもUAEでUAE人は人口の20%しかいない。
ドバイではZUMAやNOBUなど高級日本食レストランが次々とオープンしているが、客層はどちらかというと地元のアラブ人でなくヨーロッパ人を中心とする観光客やドバイで働く裕福なExpatのようだ。

今回いろいろな人に会ったが、食品事業に従事する人々はヨーロッパ人、インド人等が多く、UAE人もしくはGCC出身の人というのはほとんどいなかった。なので食品に関しては、すでに和食に対して関心の高いヨーロッパ人等、在ドバイの裕福なExpatをターゲットにすべきであろう。

「ドバイへ進出=ローカル・アラブ人がマーケティングのターゲット」とは必ずしもならないところが、人種のるつぼ、ドバイのおもしろいところだ。

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