田原総一朗氏のドバイについてのコラム

テレビの報道番組等でもおなじみの田原総一朗氏が最近ドバイに来たらしく、その際の印象を書いたコラムが載っていたので紹介したい。

「不況の中、中東ドバイで感じたこと」

コラムではドバイに対して好意的に書いている。

それがこの数カ月、「砂漠の蜃気楼が消え去りそうだ」とか「砂上の楼閣が崩壊寸前」だなどと言われている。建設工事が皆ストップし、失業者が溢れ、贅を凝らした油による超近代都市が惨憺たる状態だ、と新聞や雑誌では報道されている。

一回この目で確かめたい、ということでドバイに行ってきた。

まず、「行ってよかった」と思った。情報とはいかに当てにならないものか、よくわかった。日本の報道とは違い、ドバイは非常に活気にあふれた街で、マンハッタンのように超高層ビルが無数に立ち並んでいた。


年末の報道ステーションの的外れな「ドバイ崩壊」報道以来、ドバイに関しては完全に間違った情報が流れていたので、「ちゃんとドバイを訪れリサーチした識者の意見」が載せられるのはとても良いことだ。
田原氏は「ドバイに一番多い民族はイギリス人で、」と書いているがこれは違う。多いのはインド人でドバイの全人口の半分以上はインド人だ。(マリーナあたりのバーで飲み過ぎたのだろうか?そこは圧倒的にイギリス人が多い。)ただ田原氏が言うように実際ドバイ経済を動かしているアドバイザー的役職にはイギリス人が圧倒的に多い。

ところで田原氏はドバイの良いところを取り上げたが、私は昨日ドバイのスローダウンを象徴するイベントに行ってきた。不動産関連展示会"International Property Show 2009"。そう、年中温暖なドバイにおいて今最も冷え込みが厳しいセクターだ。IPS2009のウェブサイトによると2008年はAED 20 Billionの売り上げがあったと書いてあるが、今年は‥‥

けっこうスカスカ。活気なし‥‥

昨年に比べると出展者も減っているようだ。ここに出展されるのはまだ着工していない計画段階のオフ・プラン物件で、昨年までは1億円、2億円といった物件が飛ぶように売れたのだ。
この手の不動産イベントで最大なのは秋ごろ行われる"City Scape「シティ・スケープ」"だが、訪れる投資家は下の写真のような計画模型と、絵に描いた図面、間取り図をみて物件を買う。


もはや「絵に描いた餅」がばんばん売れたバブルな時代は終わった、ということでしょう。(まあ完成すれば本物の餅になるんですけどね。)
ところで上の写真は"Falcon City「ファルコン・シティ」"というドバイランド内の大きなプロジェクトのうちの一つ。とりあえず計画中止にはなってないということがわかったのはよかった。でもドバイランドの2015年完成予定はかなり遅れるでしょうね。

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