2008年にドバイ(UAE)にて日系企業/投資家をビジネス支援するコンサルタント会社"Y's Consultancy"をたちあげた筆者。日本生まれ日本育ちだが海外居住はかなり長い。なので漢字が苦手。楽器オタク。

This blog is written in Japanese. But I sometimes write in English when I feel like it.

2015/09/11

ドバイ不動産展示会 シティスケイプ2015レポート

9月8日から10日まで、中東最大の不動産展示会、"Cityscape Global 2015"がドバイのワールド・トレード・センター(コンヴェンション・センター)で開かれた。

今年に入ってからドバイ不動産市場はスローダウンしているが、オフプランプロジェクトのローンチは衰えを見せていない。会場は熱気に満ちていた。


Maydanによるプロジェクト"Maydan One"
 各ディベロッパーが上の写真の様な模型を見せ、現在販売中のユニットを投資家に販売していく。
どのディベロッパーも大規模なプロジェクトのローンチを発表しているが、実際にこれが全部完成したらかなり過剰供給となる。

最終的には、中止になったり、規模を縮小するプロジェクトも出てくるので、とにかくオフプラン物件の購入は気をつける必要がある。絶対完成させるディベロッパーもあれば、責任感の無いディベロッパーもあるからだ。

 それでは気になったデベロッパーの様子をいくつか挙げたいと思う。


MERAAS

JBRのザ・ビーチや、Al Waslロード沿いのCity Walkなど、コンテンポラリーで洒落た商業施設を手がけるメラーズ・ホールディングスは、古いアラブ風建築のブースで落ち着いた雰囲気。



これが何のプロジェクトか確認しなかったが、最近バールドバイ寄りのドバイクリーク沿いで大規模な工事を行っているので、おそらくこのプロジェクトなのだろう。あれもメラーズだったのか。なかなか期待の持てるコマーシャル・プロジェクトだ。


EMAAR

オフプラン物件を買う場合、とにかく外したくなかったらエマールを買えばよい。と断言でできるほど、ドバイのディベロッパーでは最も規模の大きい、そして最も評価されているディベロッパーだ。

オフプラン物件価格のベンチマークとなるのもエマールのプロジェクト。
ただし不動産市場が過熱している時には、買うことすら難しい。

まず新規プロジェクトのローンチがあると、セールスイベントに参加するために抽選されなければならない。ちなみにこの時点では価格は公表されない。

そしてセールスイベントで間取り図を見ながら自分の順番が回ってくるのを待ち、順番が回ってきたところでセールスマン/セールスレディと話して価格を知ることができる。

そこで買うかどうか、買うならどのユニットを買うかを即決。その場で物件価格の20〜30%を小切手で支払う。

小さい物件(1ベッドルーム)でも今のレートで4000万円近くするから、1000マソ以上の現金払いを即決しなければならない。

というわけでエマールの物件を買うには、慣れとスピード感が必要で、日本人には苦手なスタイルだ。
だがモタモタしていると、いいユニットはどんどん売れてしまう。そしてセールスイベント当日(というか午前中)に全て完売してしまう。

今年のCityscapeでエマールが力を入れていたのが、クリーク沿いのThe Lagoonsというプロジェクト内のDubai Creek Harborとその周辺のビルディング、工事が引き続き行われているダウンタウンのプロジェクト、それから前述のMeraasとのジョイントベンチャーであるDubai Hills Estateだ。

ダウンタウン

The Lagoons

Dubai Hills Estate

このDubai Hills Estateは良いものができるのではないかと期待している。なぜなら私自身、その中のアパート物件を買ってしまったからだ。完成まであと3年。



NAKHEEL





 ドバイショック時には会社の存続すら危ぶまれたナヒールだが、リストラクチャリング(企業再構築)を経て今のところ順調な様子だ。

ドバイ不動産バブル崩壊直前の2008年のCityscapeでは、ブルジュハリファ以上に高い1200メートル級のタワーを発表してド派手だったが、今回は出してるプロジェクトはおとなしめ。
 私の目についたのは、私の家の目の前にあるイブン・バトゥータモールの拡張モデルくらいか。

Cityscapeには出展していなかったが、最近のナヒールはパームジュメイラの商業施設(と付帯するレジデンス)に力を入れている。



DANUBE

最近は、2008年までの前回の不動産バブル時には存在していなかった新興ディベロッパーも登場している。このDANUBEもその1つ。元々は建築資材貿易の会社だ。

南アジアのイイ男と、とにかく「1%」を全面に押し出した、まるで建築資材販売店の様なブース。


この手の新興ディベロッパーは完成させた物件がまだ無いので、模型/図面で買うと、どの程度の完成度なのかがわからず非常に不安だ。

なにしろ模型ほど立派に造らないディベロッパーが結構あるのだ、中小のディベロッパーは。

ただし価格は安い。そして大手ディベロッパーと違い、支払いに関してもフレキシブルなのが特徴で、このDANUBEでも毎月1%の支払いでOKを謳っている。

完成物件のクオリティさえ「まあ、こんなもんか」と言えるレベルであれば、お得な買い物になる可能性は大いにある。実際、結構売れているらしい。

他に今回は見当たらなかったが、NSHAMAという新興ディベロッパーもある。

こちらは元エマール社のエグゼクティブが起こした会社だが、このディベロッパーは"Town Square"という結構規模の大きいプロジェクトを発表している。

支払いもフレキシブルで、完成物件のクオリティがそれなりであれば非常に面白い不動産プロジェクトだ。


DAMAC

セールスマンの数ではとにかく他を圧倒しているダマック。

ブースまわりをがっつり固めるセールスマンたち

ブース廻りを歩いているだけで次々に声かけられた。(他のブースでは資料や模型を食い入る様に見ていても、ほとんど声かけられることはなかったんですが。 )

特に複数の中国人セールスレディから「アーユー・チャイニーズ?」と。

違うよ、あなたたちの嫌いな日本人です。

中国人のセールスパーソンを何人も雇っているなんて、ドバイ不動産への中国人の投資もすごいんだろうね。

ダマックは政府の資本が入っていない完全な民間ディベロッパーだったと思うが、資本力はかなりある、というのが私の見立てだ。

このダマックはとにかくセールスには力を入れる。

FENDIやパラマウントの名前で「ブランド」を全面に出し、その分割高に売るのも特徴だ。 そして「ドバイのビバリーヒルズ」が彼らのキャッチフレーズ。そしてペントハウスを買うと「もれなくランボルギーニをプレゼント」なんてのもダマックの得意なパターンだ。

個人的にはそのランボルギーニの代金でドアの材質でも向上させて欲しいが。

ダマックのプロジェクトは、間取りや施設など特殊で面白いプロジェクトもあるので、セカンダリーマーケット(中古市場)で完成物件の質など確かめてから買うのがベストだと個人的には思う。


私の評価ではそんなダマックだが、資金力はあるのでプロジェクトが遅れるといった心配は無い。
2020年のドバイEXPOへ向け、エクスポ会場近辺のプロジェクトの計画もちらほら始まったところだが、資金力にモノを言わせるダマックはまわりに何も無いのにすでにホテルの建設を始めてしまった。


まわり数キロ(いや多分10数キロ)ほんっとに何もありません。ここに泊まってどうすればいいんでしょうか??ドバイの市街地からは遥かに遠いし。

DWC(ドバイ・ワールド・セントラル)といえば、Dubai Southというディベロッパーが25ビリオン・ディルハム(USD7ビリオン)プロジェクトの”The Village”を発表。


ここだけで100万人が住み、500,000人の雇用を創出するとのふれこみだが・・・・

 実は私はDWCのプロジェクトには懐疑的だ。

DWCのエアポートが現在のドバイ国際空港に取って代わるのは相当先(20年後とか?)だろうし。

エリアは今のところ何も無い。
ドバイの市街地からは相当遠い。

エクスポの会場エリアではあるが、エクスポ施設に関しては、会場だけ作って取り壊しになるのでは無いかと思う。

といわけで、今年の不動産展示会シティスケイプのレポートでした。




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