2008年にドバイ(UAE)にて日系企業/投資家をビジネス支援するコンサルタント会社"Y's Consultancy"をたちあげた筆者。日本生まれ日本育ちだが海外居住はかなり長い。なので漢字が苦手。楽器オタク。

This blog is written in Japanese. But I sometimes write in English when I feel like it.

2015/08/03

UAEのガソリン価格値上げと物価上昇

日本から来訪者が来ると、大体いつも聞かれる事が「ガソリンって安いんですか」という質問だ。

こちらが先月までのガソリンとディーゼル価格(1リッターあたり)。

  • スーパー98(ハイオク): AED 1.83 (=USD 0.50)
  • スペシャル95(レギュラー):AED 1.72 (=USD 0.47)
  • ディーゼル:AED2.9 (=USD 0.79)

というわけで、レギュラーガソリンの場合、リッターあたり56円程度だったので結構安い。ただしサウジアラビアやクウェートなどでは20円もしないので、GCC諸国の中ではUAEのガソリン価格は最も高いものだった。

折しも世界的にはオイル価格は下落の一途で、それによりガソリン価格も下降中・・・

だがUAEでは世界的な流れに逆らって8月から値上げだ。


というのも、UAEを始めとするこの辺りの石油産出諸国は、その時々のオイル価格によって国家予算が決められている。(と一般的に言われている)

アラブの多くの産油国では、オイル価格が1バレル:USD10~20程度で利益が出る、というのが一般的な見方で、多くの人は例え 1バレル:50ドル程度の現在でも大儲けだと思うだろう。

ところが国家予算は1バレル:80ドル前後を見込んで組まれていると言われており、過去数年と同程度の予算を組むのであれば、赤字補填するか、オイル以外の歳入を増やさなければならない。

ドバイショックで世界を揺るがしてしまったこの国では、日本のようにスーパー打出の小槌(=赤字国債)を振り続けるわけにはいかない。

そういう事情でガソリン価格を上げます。とはUAEエナジー庁は言っていないのですが・・・

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多分そういう事情なのだろうと察してしまう今月からのガソリン価格は以下のとおり。

  • スーパー98(ハイオク): AED 2.25 (=USD 0.62)
  • スペシャル95(レギュラー):AED 2.14 (=USD 0.59)
  • ディーゼル:AED2.05 (=USD 0.56)

レギュラーがリッターあたり71円。なんと25%近くのアップ。

日本よりはまだまだ安いが、日本と違い車社会のドバイでは余裕で倍以上のマイレージを走ります。例えば私の家から旧市街地の誰かに会いに行くだけで、行き帰り70キロ走る。

よってガソリンの減り具合、という感触ではあまり日本と変わらなくなるのかもしれませんね。

UAEエナジー庁曰く、環境の為、そして車両を減らす為、資源を大事にする為、と言ってますが結構豪快な上げっぷり。

そもそも今までのガソリン価格には、UAE政府からの援助が入っていたため、これを廃止して世界のガソリン価格に準拠し、他の産業なり事業なりに資金を回す、ということらしい。

オイルマネーでリッチなどともてはやされるUAEでも、人口が増え、だんだん普通の国になりつつあることを実感します。

UAEではランクルやハマーやレンジローバーなど、やたらとでかい車(SUV)に乗りたい人が多いですが、このガソリン価格の上昇を機に燃費の良い車が売れ始めるかもしれません。
今までドバイではほとんどお目にかからないプラグインハイブリット車や、電気自動車。それからディーゼル価格が下がり、ガソリン価格と逆転した事から、クリーンディーゼル車なども流通し始めるかもしれない。

一方、最近発表された'2015 Mercer Cost of Living Survey'(世界中でエクスパットの生活コストが高い都市ランキング)によると、ドバイは23位(アブダビ:33位)で、前年比から44スポットもアップだ。

上位には香港(2位)、シンガポール(4位)といったコスト高でお馴染みの都市や、上海、北京などの中国勢がトップ10に入り、東京は11位、ニューヨークは16位となっている。

これを見てもドバイが物価上昇により、かなりの勢いで住み辛い都市へと変貌しつつある事がわかる。
それは普段生活していても明らかで、食品は毎年値上がりしているし、景気が相対的に良い時は、すごい勢いで家賃が上昇する。外食なんて日本円で考えるとびっくりするほど高い。

特にドバイでコスト高と思われるのが家賃で、 市街地から外れた、ドバイで最も家賃の安いエリアに最も小さいスタジオ物件(ワンルームタイプ)を借りても、月に10万円以上してしまうのが実情だ。

だがホワイトカラー労働者の実質賃金も比較的簡単に上昇する傾向もあり、デフレ脱却で苦戦する日本にとっては羨ましいところだろう。

弊社でも「ドバイに移住する為の情報」というページを作ってはいるが、実はドバイへの移住はコストがかかり、最初からリッチでなければあまりお勧めしない。

例えば「年金生活者が生活費を切り詰めつつ、物価の安い海外で居住したい」という「守りの移住」コンセプトでドバイに来たら、家賃と生活費だけであっという間にお金がなくなってしまう。そういう移住の場合はタイやマレーシアなど東南アジアの方が向いているだろう。

ドバイへの移住を考える場合、どちらかといえば、もともと元手があってそれを運用して利益を上げつつ居住する、言って見れば「攻めの移住」が向いており、それは不動産購入であったり、投資商品での運用であったり、税金がまったく無い事も相まってそういう面ではドバイには優位性があるのだ。



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