2008年にドバイ(UAE)にて日系企業/投資家をビジネス支援するコンサルタント会社"Y's Consultancy"をたちあげた筆者。日本生まれ日本育ちだが海外居住はかなり長い。なので漢字が苦手。楽器オタク。

This blog is written in Japanese. But I sometimes write in English when I feel like it.

2008/12/12

ドバイ不動産価格はピークをむかえ、下降へ。

実際ドバイに住んでいると、この国の経済情勢がどうなっているのか客観的に判断するのはなかなか難しい。なにしろ先進国にあるような経済の状態を表すような指標がないからだ。'ガルフ・ニュース'、'Emirates Business24/7'といった良く見かける新聞はある程度国の検閲・影響が入っていそうなので国にとってヤバそうなことは記事にならなさそうだからだ。とくに最近のEmirates Businessは大手不動産企業の代表者に毎日入れ替わりでインタビューする特集があり、どの代表者も2009年も見通しは明るい、といった論調でかえってあやしい‥‥と思ってしまう。

こんな時に参考になるのは外資の銀行等が出すドバイに関するレポートとイギリス系新聞のドバイに関する記事だ。ドバイの新聞だけ見ているとまったくお目にかからないが、実際ドバイの物件価格は今年の9月から下降に入っているというのが多くの意見だ。(これもドバイには指標がないので独自のリサーチによるのだろう。)

やや過激なコラムでは、ドバイの不動産価格はどこまで下がってボトムはどこか?ってなことをすでにお題にしている新聞もある。最近見た中では最高価格時の30%まで下がるのでは?と言ってるコラムニストがいた。たとえば日本円で最高時1億円だった物件が3千万。私はバブル崩壊以降社会に出た人間なので日本のバブル崩壊時はどうだったか、不動産価格のことまでは知らないが、ここまで下がったらお見事な崩壊っぷりだろう。

これだけ見事な崩壊ぶりを予想するのにも理由がある。
まず近年のドバイの不動産業界を支えてきたのはエンド・ユーザー(実際住む予定の人)がプロパティを購入したからではなく、投機家が転売目的で買ったからだ。しかもドバイ不動産売買の主流は日本やアメリカのように完成した物件を買うのではなく、図面や模型の段階(オフプラン)で購入し、10〜30%支払った段階で転売して利益を上げるという方法だった。このスキームについてはまた次の機会に書きたいと思うが、問題は30%ペイメントを終えたが転売できなくなり、しかも残りの70%を払う能力が無いという部分だ。

そう、一般日本人だったら1億円の物件購入だったら1億円の出所の見通しを立ててから購入しそうだが、ここで購入した投機家(ロシア人、イラン人、インド・パキ人等が多いらしい。もちろんアラブ人も多いだろう。)はおそらくそういう買い方をしない。例えば1億円の予算があったら、30%払った段階でさっさと転売するつもりだから1億の物件を3、4件買っただろう。当然転売できなければ問題だ。契約上のこりの70%を払わなければならない。銀行ももはや金を貸さなくなってしまっているし、貸してしまった分の回収の方が心配だろう。

なんかこれはアメリカのクレジット・クランチと状況が似てますね。アメリカのクレジットカードは月に使った分の何パーセントかを支払えばいいから、どんどん月々の借金が増えて国を挙げてのクレジット・クランチに陥ってしまった。日本のように使った分月々勝手に銀行から引き落とされるシステムだったらよかったのにねぇ。 (まぁ、このシステムをクレジット・カードと言っているのは不思議だが。どっちかというと月末決済デビット・カード?)

いずれにしろ、不動産バブルが崩壊してもしなくてもしばらく経済の低迷はつづきそうだが、これによって不動産価格や物価が下がり、エンドユーザーにとって住みやすい街になっていくのではないかと期待します。

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